1993 Fiscal Year Annual Research Report
金属酸化物表面における吸着メカニズム-光電子・サテライト分光による研究
Project/Area Number |
05640649
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
枝元 一之 東京工業大学, 理学部, 助教授 (80185123)
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Keywords | 表面化学 / 金属酸化物 / 薄膜 / 電子分光 / 吸着 / CO吸着 |
Research Abstract |
金属酸化物は様々な反応において触媒として用いられ、その表面反応性は実用的に極めて興味深い。しかし、一般に金属酸化物は絶縁体であるため、表面敏感な分析手法として表面反応素過程の研究に有用な電子分光法を適用することが難しい。本研究は、金属単結晶表面上に酸化薄膜を作成することによりチャージアップ効果を克服し、電子分光法により金属酸化物表面におけるCO吸着過程の解明を目指したものである。 研究として、まず金属基板として様々な条件を勘案した結果Ni(100)単結晶を採択した。Ni(100)表面をAr^+イオン衝撃(1kv)及び加熱(800k)により清浄化し、LEED、AESによりチェックした後、サンプルを570kに加熱しつつ1×10^<-6>Torrの酸素に十数分間露出し、酸素を排気した後約650kまで加熱するというサイクルを繰返すことにより、Nio(100)/Ni(100)酸化表面の作成をめざした。 実験は、真空系、He放電管、及びオージェ電子分光測定回路のトラブルが重なったため、現在Nio(100)/Ni(100)酸化膜作成の予備実験を行なったのみで、CO吸着実験の実施に至っていない。今後装置の修理、改良が修了しだい、CO吸着実験を行ない、紫外光電子スペクトルの解析により吸着機構の解明を行なう予定である。
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