1994 Fiscal Year Annual Research Report
耐塩緑藻ダナリエラのアデニレートシクラーゼの精製と生理的役割
Project/Area Number |
05640737
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
岡田 光正 東邦大学, 理学部・生物分子科学科, 教授 (80057629)
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Keywords | アデニレートシクラーゼ / ダナリエラ / 耐塩性 |
Research Abstract |
1)ダナリエラの光合成の特性の測定 ダナリエラの浸透圧や強光に対する反応にはアデニレートクラーゼによる細胞内情報伝達系が関連していると考えられている。環境の変化に対応したこの藻の増殖、色素組成、色素タンパク質の特性を調べた。 ・10% NaClを含む培地では約10日で7×10の5乗まで増殖しその後死滅期に入るが、25% NaClの培地では30日までゆっくりと増加し、4×10の4乗で定常となった。 ・培養日数の増加に伴い、beta-caroteneの蓄積が顕著になった。 ・光化学系IIの集光性クロロフィルタンパク質は弱光で培養したとき、そのクロロフィルa/b比は1.8であるのに対し、強光下では3.5と変化し、カロチノイド、クロロフィルa、b間のエネルギー移動の効率も変化した。 2)ダナリエラのアデニレートシクラーゼの特性 ・シクラーゼの比活性は、培養開始後約20日で最大(0.42pmol/ug protein)となった。 ・シクラーゼ活性はMgイオンに依存し、5mMでほぼ最大の活性となった。 また、Caイオンにより強い阻害を受け、50%阻害濃度は、50-100uMで500uM存在下でほぼ完全に阻害された。 3)ダナリエラのアデニレートシクラーゼの精製 凍結した藻体を15%グリセロールを含む緩衝液中でDNase処理し、テフロンホモジナイザーでホモジナイズした後、超遠心により膜画分を得た。これを1MのNaClで処理して可溶化されたタンパク質を酵素粗抽出液とした。この液をポリエチレングリコールで脱水濃縮し、Pharmacia FPLC System(Superrose 12カラム)でゲル濾過をおこない、流出画分の活性をラジオイムノアッセイにより測定した。活性は、分子量452kDaの単一のピークを示した。SDS-PAGEでは、ACのものと思われる116kDaのバンドを得た。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] O.Yagi,N.Ohkubo,N.Tomioka and M.Okada: "Effect of irradiance and temperature on photosynthetic activity of the cyanobacterium Microcystis SPP." Environmental Technology. 15. 389-394 (1994)
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[Publications] K.Nakayama,M.Nimuro,Y.Nishimura and M.Okada: "Kinetic analysis ofenergy transfer processes in Litc II isolated from the green alga.Bryopsis maxima" Biochimica et Biophysica Acta. 1188. 117-124 (1994)
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[Publications] J.Kakeuchi,M.Okada,A.Toh-e and Y.Kikuchi: "The SMSI gene encoding a serine-rich trans membrane protein suppresses the temperature Sensitivity of htrl" Biochimica et Biophysica Acta. 1260. 94-96 (1995)
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[Publications] K.Miyake,M.Ohtomi K.Nakayama and M.Okada: "Water soluble pigments containing xylose and glucose in" Plant Cell Physiol. 36. 109-113 (1995)