• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1994 Fiscal Year Annual Research Report

被子植物の起源と初期分化の分子系統学的解析

Research Project

Project/Area Number 05640792
Research InstitutionCHIBA UNIVERSITY

Principal Investigator

伊藤 元己  千葉大学, 理学部, 助教授 (00193524)

Keywords被子植物 / 分子系統学 / マツモ
Research Abstract

被子植物の起源とその初期分化を明らかにする目的で分子系統学解析を行なった。これまでの研究ではrbcL遺伝子の塩基情報を500種ほどの植物で決定され、マツモCeratophyllumが最も初期に分化した原始的被子植物であるという結論になっていた。しかしこの研究では系統樹の信頼度を出していないため、その結論がどれほど確かかについては触れていなかった。そこで、モクレン科、スイレン科、クスノキ科、単子葉植物、真性双子葉植物の各系統群とマツモを含めた原始的被子植物のrbcLデータを再解析したところ、彼らの結論のうち初期分化に関する部分の信頼性は非常に低く、これはデータの情報量(塩基対長)が不足しているためであることが分かった。そのためrbcL遺伝子以外の情報として各系統群についてatpB遺伝子の配列を決定し系統関係を最構築したことろ、Chaseらの研究の結論とは異なりマツモが最初に分化した系統樹は得られなかった。さらに、rbcLとatpBの両者のデータを加えて約3,000の塩基対データに基づいて系統樹を作った結果も同様であったことからマツモが現生の被子植物の中で最も初期に分化したという説は支持できない。しかしながらBootstrap法による検定の結果、この系統樹も信頼性が低く、さらに多くの情報が必要である。どの位の情報量が必要であるかをシュミレーションにより計算してみたところ、系統分化に要した時間が現代までの時間の経過の1/10である場合、90%以上の信頼性を得るためには5,000から10,000bpの情報量が必要であることが明らかになった。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi