1994 Fiscal Year Annual Research Report
真核生物の起源に関する分子進化学的研究-微胞子虫類の情報高分子の分析
Project/Area Number |
05640793
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Research Institution | The Nihon University |
Principal Investigator |
井上 正 日本大学, 農獣医学部, 助教授 (90124213)
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Keywords | Nosema bombycis / ribosomal RNA / elongation factor |
Research Abstract |
本研究は、最も早く成立した真核生物の一つではないかと推測されているMicrosporidia属の原生動物N.bombycisとその近縁種を材料として、複数の情報高分子について分析し、Microsporidia属の系統進化学的位置付けを再検討し、さらに真核生物の起源に関し、分子系統学的な考察を加えようとするものである。 Microsporidia試料としては、N.bombycis弱毒系、強毒系Varimorpha sp.M12,Pleistophora sp.を選び、これらに関してrRNAおよび、分析の際に比較の対象となるデータが蓄積しつつあるelongation factor(EF)の遺伝子に関して、そのconsensus sequenceに基づいて設計したprimerを用いてPCR法およびcloningにより配列を試み、これらの実験から選られた結果も含めて、データベースを援用して随時1次構造/高次構造の比較を複数の解析法を用いて行ない、真核生物の起源に関し検討を加えた。 得られたsmall ribosomal subunit RNAの全塩基配列をもとに2次構造モデルを構築したところ、Microsporidiaのsmall ribosomal subunit RNAは一般の原核生物に比較して短く、またそれを反映して真核生物に共通して見られるいくつかのstemを欠失していることが明らかになった。 一方、翻訳される遺伝子としてelongation factorを選び、その配列を決定するべく各種のPCR primerの検討をおこなったが、現在までに報告されている各種生物のeleongation factorのアミノ酸配列に基づくprimerではdegeneracyが高く、目的のDNA断片を増幅することができなかった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Kawakami,Y.,Inoue,T.,Uchida,Y.,Hatakeyama,Y.,Iwano,H.and Ishihara,R.: "Specific amplification of DNA from reference strains of Nosema bombycis(Nosematidae,Microsporidia)." J.Seric.Sci.Jpn.64(in press). (1995)