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1994 Fiscal Year Annual Research Report

霊長類固有背筋群の機能形態学的研究

Research Project

Project/Area Number 05640804
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

熊倉 博雄  大阪大学, 人間科学部, 助教授 (00178063)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中野 良彦  大阪大学, 人間科学部, 助手 (50217808)
Keywords霊長類 / 固有背筋 / 機能形態学 / 肉眼解剖学 / 組織学 / 筋電図学 / 適応
Research Abstract

昨年度に引き続き、霊長類固有背筋の肉眼解剖学的検討を進めた。本年は、パキスタンモンキーの横突棘筋群に解析を進めるとともに、原猿類のワオキツネザルの脊柱起立筋の分析を行った。パタスモンキーの横突棘筋群の中には、第10、11、12胸椎及び第1腰椎に起始する長い上行腱に起こる短い筋束からなる要素を含んでいた。こうした構造は既報のニホンザルなどにも認められたが、ニホンザルと異なる点として、この腱が脊柱起立筋をおおう腱膜に連続していたことが指摘できる。一方、ワオキツネザルの脊柱起立筋を解析したところ、脊柱起立筋の腰部の構成などパタスモンキーやヒヒと類似していた。特に、横突棘筋の筋束に起始を与える長い上行腱が表層の腱膜と連続することなど、パタスモンキーとの共通点が多かった。同じ原猿類で既報のオオガラゴやスローロリスではこのような特徴は見られなかったので、このことは、ワオキツネザルが平地での四足歩行を移動行動のレパトリ-として有することに関連する可能性がある。
また本年度は、特に機能的側面に分析の主眼を置き、ニホンザルについて各種姿勢行動時、移動行動時の脊柱起立筋の筋活動の記録を目指した。記録した行動は、通常の坐位、二足静止立位、垂直にたてたポールへのしがみつき姿勢維持、四足歩行、二足歩行、台上への飛び上がりである。これらの行動時の腰部脊柱起立筋の筋活動を左右両側から記録し、ビデオ記録した行動との対応関係を検討した。その結果、ニホンザルの脊柱起立筋は坐位、水平四足歩行などでは明瞭な活動性を示さなかった。しかし二足立位姿勢の維持や二足歩行などでは両側性の持続的な活動を認めることができた。二足歩行時の活動については、歩行に関連した周期的な特徴は恒常的には認められず、両側の同期的活動が胸腰結合部の伸展に作用して、体幹の起立を実現しているものと考えられた。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 熊倉博雄、他3名: "各種霊長類固有背筋の筋〓錘数について(予報)" 霊長類研究. 10. 141- (1994)

  • [Publications] 熊倉博雄、平崎鉄矢: "霊長類の移動行動と固有背筋形態" 解剖学雑誌. 70(印刷中). (1995)

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Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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