1994 Fiscal Year Annual Research Report
Si上のGaAs成長におけるII族単原子層の界面導入の効果
Project/Area Number |
05650014
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前橋 兼三 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40229323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 繁彦 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50189528)
井上 恒一 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (50159977)
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Keywords | Si基板 / GaAs薄膜 / 電荷中性化構造 / II族単原子層 / UVオゾン処理 / Be / X線光電子分光法 / Zn |
Research Abstract |
Si基板上へのGaAsエピタキシャル成長は成長初期の時点からGaAsが島状成長し、界面に多くの欠陥が入ることが報告されている。本研究では島状成長する原因として、GaAs/Si界面の電荷の不均衡に着目した。その不均衡を除去するために、GaAs/Si界面にII族単原子層を導入してその効果を調べた。 Si基板の清浄化方法として、UVオゾン方法を用いた。UVを照射することにより、炭素化合物を分解し、そのとき生じる原子状活性酸素の強力な酸化力を利用してCO_2の気体まで酸化して揮発除去できることが分かった。HF溶液中でエッチングをすることによって完全に炭素化合物を除去した後、さらにUV処理を行うことによって、安定な酸素の保護膜を形成することができた。 今までは、Si(lxl)‐As表面上にBeAsを同時に蒸着していたが、As/Beの比が大きいとBeAsの島がすぐに形成されてしまった。そのため、基板温度450℃にして、Si(lxl)‐As表面上に先にBeを蒸着し、次にAsを蒸着することによって、表面平坦性のよい電荷中性化構造を作製することができた。 XPSではBeの散乱断面積が小さいために、Beの存在を確認できなかったが、SIMSを用いることにより、GaAs/Si界面にBeの存在を明らかにした。 Si2pXPSスペクトルを調べることにより、電荷中性化構造が界面における電荷の不均衡を除去していることが明らかになった。 Beの代わりにZnを導入することを試みた。Si(lxl)‐As表面を450℃に保ち、ZnとAsを同時に蒸着しても、全くSi(lxl)‐As表面上に蒸着されなかった。基板温度を200℃まで下げると蒸着はされるもものZnAsの島ができてしまい、層状成長しなかった。
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