1994 Fiscal Year Annual Research Report
金属基複合材料の疲労劣下メカニズムの解明とその特性評価法に関する研究
Project/Area Number |
05650084
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
野口 博司 九州大学, 工学部, 助教授 (80164680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青野 雄太 九州大学, 工学部, 助手 (70264075)
尾田 安司 九州大学, 工学部, 助手 (20091340)
西谷 弘信 九州大学, 工学部, 教授 (20037708)
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Keywords | MMC / SiCウィスカ / アルミニウ合金 / 疲労強度 / 疲労き裂発生 / 疲労き裂伝ぱ |
Research Abstract |
Siウィスカの体積含有率を20%(平成5年度の研究対象)の他に10%,30%とし,6061-T6(平成5年度の研究対象)の他に7075-T6,2024-T4をマトリックスしたMMCについて,サーボパルサと回転曲げ試験機による疲労試験を行い,以下の知見が見られた。 (1)複合化することにより,疲労強度は鉄鋼材料程度に上昇する。しかしながら,その複合化による上昇割合は,マトリックスの強度が高いほど低く,7075-T6の場合は複合化コストを考慮すると好ましくない。 (2)疲労寿命について: 6061-T6では,長いき裂の伝ぱに寿命の大部分が費やされるが,そのMMCではそのほとんどがき裂発生から100ミクロンまでの微小き裂の伝ぱである。他のマトリックスの場合も同様であった。 (3)全てのMMC切欠き材の疲労強度は切欠きに敏感であり,また鈍い切欠きの疲労強度は統計的因子の影響を受けている可能性が示唆された。 (4)(2),(3)に関連して全てのMMCの疲労寿命はばらつきが大きい可能性が示唆された。 (5)(4)で述べたように、SiCウィスカ強化アルミニウム合金の疲労強度はばらつきが大きいことが示唆されたので小数本から得られた機械的性質を設計に用いるための新しい方法の開発も試み,その方法の有効性の可能性が確認された。 (6)PMCの場合に,機械的性質に最適な体積含有率があるが,それはその機械的性質の種類及びマトリックスの性質に依存する。
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Research Products
(1 results)