1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05650110
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
国枝 正典 東京農工大学, 工学部, 助教授 (90178012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 章 東京農工大学, 工学部, 講師 (60239522)
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Keywords | 電解加工 / 微細加工 / 噴流 / 軸受 / 潤滑 |
Research Abstract |
高圧の電解液をノズルから工作物に噴射させ,噴流が当たったところだけを選択的に電解加工する電解液ジェット加工を新たに試み,次に示すことが明かとなった. 1.加工穴の断面形状のシミュレーション 電解液の粘性を考慮に入れずに噴流形状を求め,それを通して流れる電流の電流密度分布を差分法を用いて解析した.そして,それから計算される加工穴の断面形状を実験結果と比較した.その結果,かなり正確に形状がシミュレーションできることが分かり,噴流が当たっているところだけ加工される原因は,噴流直下の電流密度の集中によることが明らかとなった. 2.ピット加工を施した転がり接触面の油膜形成能力の向上への応用 電解液ジェット加工の応用として,円筒ころ軸受転動面に微細な油溜まり用のピットを形成し,潤滑油の油膜形成能力を増大させることにより軸受の疲労寿命を向上させることを試みた.2円筒試験機における円筒の外径に直径130μm,深さ1μmのピットをピッチ約250μmで電解液ジェット加工を用いて形成し,油膜形成能力を金属接触率の測定により調べたところ,ピットの形成により油膜形成能力が向上することが分かった.また,ピットの配置は格子配列より千鳥型配列の方が潤滑性能は良いことが分かった.さらに,分離したピット穴ではなく連続した溝状のパターンを形成した場合は溝の方向が転動方向と垂直の場合は油膜形成能は向上するが平行な場合はかえって良くないことが分かった.
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