1994 Fiscal Year Annual Research Report
ポーラスレジンボンド・ダイヤモンドホイールの開発と金型の超精密研究への応用
Project/Area Number |
05650131
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Research Institution | FUKUOKA INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
仙波 卓弥 福岡工業大学, 工学部, 教授 (30154678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 舜二 福岡工業大学, 工学部・, 教授 (00213869)
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Keywords | 有気孔 / ダイヤモンドホイール / 金型 / 超精度研磨 / ドレッシング / ツル-イング |
Research Abstract |
当初の研究計画どおり,平成5年度には発泡構造をもつ多気孔メラミンボンドホイールの試作と,試作したホイールの性能を評価するための実験を行った。その結果,気孔のサイズが増すと同時に気孔に挟まれた樹脂部の面積が減少するに従ってホイールの自生作用は活性化され,ホイールの研削性能が向上することが明らかになった。ただしホイールの結合度が高かったために,自生作用が常に生じるようなホイールを試作することはできなかった。そこで平成6年度には,ホイールが均一に発泡する限界まで砥粒の集中度や発泡剤の配合量を増加させ,ホイールの結合度を低くすることによって自生活用を活性化させることを試みた。その結果,結合度が減少するに従って自生作用が生じる間隔を短くなったが,自生作用を常に生じさせることはできなかった。 ホイールを金型の研磨に用いた場合,自生作用が常に生じていないということは自生作用が生じる前後でホイールの切れ味が異なることになるために,研磨むらが生じることになる。そこで遊離砥粒を混入した溶液を研削液として用いることによって,自生作用をさらに活性化させることを試みた。その結果, 1)ホイールの研削性能は,ホイールの成形に使用したダイヤモンド砥粒の1/3程度の粒径をもつアルミナ砥粒を研削液に混入した場合にもっとも良くなることが明らかになった。 2)研削液に混入するアルミナ砥粒の粒径を大きくした場合には,結合剤だけでなくダイヤモンド砥粒も同時にホイールの表面から脱落してしまうために,ホイールの研削性能は低下する。 3)研削液に混入するアルミナ砥粒の濃度を変化させることによって,ワークの除去率やホイールの損耗率をある程度は制御することができる。といった実験の結果を得た。
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[Publications] 仙波,卓弥: "多気孔メラミンボンドホイールの開発と金型材料の精密研削" 福岡工業大学エレクトロニクス研究所 所報. 11. 109-115 (1994)
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[Publications] 池上,拓史: "導電性弾性電極の試作と金型材料の電気泳動研磨" 日本機械学会論文集C編. 61-562(未定). (1995)