1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05650144
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
久保 愛三 京都大学, 工学部, 助教授 (10027899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野中 鉄也 京都大学, 工学部, 助手 (00180761)
藤尾 博重 京都大学, 工学部, 助手 (90026097)
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Keywords | 歯車 / 歯当たり / パターン認識 / 設計法 / 損傷予知 |
Research Abstract |
本研究は、インボリュート円筒歯車およびハイポイド・ベベルギヤの歯面形状精度は未知であるが、歯当たりが解っており、これを解析や設計の入力データとして利用できる場合について、歯面接触応力、歯元応力、歯面摩擦発熱、伝達誤差、振動起振力などの歯車の運転性能に関係を持つ諸量を、ある程度定量的に推定できる手法を開発し、歯当たりパターンの特微の定量的な評価法を開発せんとするものである。 この目的のため、インボリュート円筒歯車の歯当たりが既知で、歯面形状精度が未知である場合に、歯車の運転性能を推定するシミュレーションのアルゴリズムを構築した。このアルゴリズムは、 [歯当たり観察結果]→[作用面上のパターンへの変換]→ [パターンの輪郭が一致する歯車歯面の合成誤差曲面の推定]→ [この誤差曲面を持つ歯車対の運転性能のシミュレーション] の流れを持つものである。この処理を実現するプログラム開発のため高速処理性能のあるPCを購入し、歯当たりというグラフィックデータを読み込み、構築したアルゴリズムを再現するシミュレーションプログラムを開発した。歯当たりより推定される歯面形状精度を持つ歯車が示すシミュレーション結果の歯当りが、実用上、問題のない精度で観察結果に一致するところまで、このシミュレーションの改良は進行している。 また、ハイポイドギヤの諸元、加工法、マシンセッティング・サマリーにより、歯当たりパターンがどの様に変化するかを系統的に検討するため、種々の歯当たりのハイポイドギヤ4セットを設計・試作し、歯当たりと歯面形状の測定を行った。
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