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1993 Fiscal Year Annual Research Report

変形性の微粒子を含む流体の弾性円管内における脈動流れ

Research Project

Project/Area Number 05650156
Research InstitutionAkita University

Principal Investigator

中村 雅英  秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (60172441)

Keywords脈動流 / 弾性管 / 振動 / エマルジョン / レイノルズ数 / 動圧
Research Abstract

血液の流動により発生する血管の振動は動脈硬化などの原因とされている。そこで本年度は、血管のモデルとしてPVCチューブとシリコンチューブを用い、その内部を流れる流体の運動によりこれらの管に駆動される振動をギャップセンサーを用いて測定した。また内部を流れる流体として水道水と、特性が血液に似ているエマルジョンを用いた。エマルジョンの分散媒は水、分散質は灯油と離型剤の混合物である。分散質に灯油と離型剤の混合物を用いたのは分散質の粒径を赤血球とほぼ一致させるためである。さらにこのエマルジョンの物性は細管粘度計を用いて測定され、血液と同じずり流動化の特性を有することを確認した。本年度は定常流の範囲で実験を行ない以下の結論を得た。
1)管の振動振幅は水でもエマルジョンでもレイノルズ数の増加とともに大きくなる。また振動が開始するときのレイノルズ数はエマルジョンの方が低い。
2)結果を動圧(密度x速度の二乗)で整理すると、水の場合の結果とエマルジョンの場合の結果はほぼ一致する。即ち管の振動は流体の動圧によって定まり、粘性はあまり重要な影響を与えない。
3)管の振動に含まれる周波数成分は殆ど50z以下であり、3個の卓越した振動が存在する。この結果は水でもエマルジョンでもほぼ同じである。
これらの結果のうち、2)の結果は注目に価する。即ち、流体の動圧によって管の振動が定まるなら、さらに粘性の高い血液では相対的に振動の開始するレイノルズ数が低下するからである。よって血管に振動が発生する領域は、従来考えられてきた領域より広いかもしれない。この問題に関する理論的研究や、さらに多くの管を用いた実験、及び脈動流の場合の実験は来年度行なう予定である。

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Published: 1995-02-08   Modified: 2016-04-21  

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