1993 Fiscal Year Annual Research Report
部分流量における軸流ポンプ羽根車入口の非定常流れ特性と逆流発生機構に関する研究
Project/Area Number |
05650159
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
亀本 喬司 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30018022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 嘉文 横浜国立大学, 工学部, 助手 (10242380)
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Keywords | 軸流ポンプ / 部分流量特性 / 羽根車入口逆流 / 吸込管内流れ / 非定常流れ / 変動圧力の計測 / 流れの可視化観察 |
Research Abstract |
軸流ポンプの部分流量における羽根車翼端前縁付近の非定常な流れ特性に対する上流側吸込管流れの流動応答について、非定常圧力分布測定および可視化画像処理流速計測というこれまでに開発を進めてきた最新の計測技術をアクリル樹脂性ケーシングの供試軸流ポンプ(口径100mm、回転数500〜2,000rpm)の試験装置に適用した実験によって詳細に調べ、逆流発生のメカニズムに関する次のような知見を得た。 1.本ポンプ特性を計測し、逆流発生付近の流量における吸込管および羽根車入口付近の流れを染料注入法およびタフト法によって可視化観測し、流量の減少に伴って羽根車翼チップ前縁付近に局所的逆流が発生し、更に僅かな流量の減少によって大規模逆流の発生に至ることが明らかとなった。 2.大規模逆流域の流況は単なる軸対称的環状流れではなく、羽根枚数あるいは羽根枚数以下の数で羽根車と共に回転する縦渦構造が逆流域とその内側の主流(吸い込み流れ)との境界領域を形成している。 3.羽根車入口から吸込管の上流約20D(Dは管内径)までの管壁面非定常圧力分布を今回購入のパーソナルコンピュータで制御される複数の圧力変換器を用いて、逆流発生前後の流量につき綿密に計測した結果、羽根車入り口付近の吸い込み管壁面上で、翼前縁上流において1ピッチ間の最大圧力から最低圧力までの急激な圧力変化領域が存在し、流量の減少に伴い圧力の急変の程度やその影響領域は増大するものの、局所逆流および大規模逆流の発生に対してこの増大傾向が急激でしかも不連続な変化はしないことが明らかとなった。 4.すでに開発したトウインクルレーザシート法によって吸込管内および羽根車入口付近の大規模逆流を伴う吸い込み管の管軸を含む断面内の時間平均流速分布を明らかにした。
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