1993 Fiscal Year Annual Research Report
音声対話における引き込み現象の解明とそのヒューマン・インタフェースへの応用
Project/Area Number |
05650253
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
渡辺 富夫 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (30167150)
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Keywords | ヒューマン・インタフェース / コミュニケーション / 引き込み現象 / 表情 / まばたき / 音声 |
Research Abstract |
音声・画像情報計画に基づいて、対話の内容,被験者の年齢,あるいは対話者相互が意識的に同期をとった場合など、各種条件下での話し手の表情・音声時系列(韻律情報)と聞き手のうなずき反応・表情変化(まばたき反応も含む)との引き込み現象を相互相関関数で分析評価し,対話者相互の音声・うなずき・まばたき間の引き込み現象の相互関連性を明らかにした.また,対面コミュニケーションの観点から対話の円滑化を図る聞き手の表情を分析し,6種類(受諾,納得,疑問,驚き,拒否,無視)の基本的な表情(動作)を選定した.これら6種類の表情アニメーションを抽象的でアニメティックな顔線画とリアルな人物顔画像で構築し,音声入力の円滑化を図るビジュアルフィードバックとしての表情アニメーションの有効性を官能検査により示した. 表情アニメーションの合成的解析法による効果的な引き込み現象の誘導法を確率する過程において,表情アニメーションの反応がビジュアルフィードバックとして静的な印象を与えることがわかり,まばたき反応と表情のゆらぎに着目して再検討した.その結果,当初計画した音声とうなずき・表情反応との引き込み現象だけでなく,まばたき反応との引き込み現象の相互関連性が判明し,音声対話における引き込み現象の分析評価に関しては十分な成果を上げることができた. 引き込み現象のモデル化に関しては,上記の分析結果に基づいて韻律情報の時間構造.ピッチ構造・振幅構造に着目した体系的な引き込み現象のモデル化を進めている.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tomio Watanabe: "Voice-Responsive Eye-Blinking Feedback for Improved Human-to-Machine Speech Input" Advances in Human Factors/Ergonomics. 24A. 1091-1096 (1993)
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[Publications] 渡辺富夫: "音声対話システムにおける韻律情報適応化" 第9回ヒューマン・インタフェース・シンポジウム. 311-315 (1993)
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[Publications] 中野政身,渡辺富夫: "ステレオ視による母音口形の識別" 日本機会学会論文集. 60. 525-530 (1994)