1994 Fiscal Year Annual Research Report
高周波共振形電力変換装置を用いた家庭用小形障害電力補償装置に関する研究
Project/Area Number |
05650272
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
堀 孝正 三重大学, 工学部, 教授 (90199521)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒田 論 三重大学, 工学部, 助手 (10215387)
石田 宗秋 三重大学, 工学部, 助教授 (70135317)
|
Keywords | 直列共振形コンバータ / 高周波リンクコンバータ / 障害電力補償装置 / 無効電力補償 / リアルタイム制御 / 過電圧抑制スイッチング / 電力制御 / ゼロ電流スイッチング |
Research Abstract |
家庭用小形障害電力管理システムの開発を目標に、その心臓部に用いる小形障害電力補償装置として、高周波の電力脈動と低周波の間欠的な有効電力の脈動に対応できるように、小形、高効率、低価格、省保守である高周波共振形半導体電力変換回路と密封式鉛蓄電池との組み合わせに注目し、主として電力変換装置のスイッチング制御法、電流電圧制御法、電力制御法、障害電力補償特性等について検討した。研究の成果は以下の通りである 1.試作した高周波共振形(リンク)半導体電力変換装置の制御特性について調べ、共振回路のミクロ的動作と変換装置全体のマクロ的過渡特性の関係が把握できた。 2.簡単な受動負荷に対する、出力電圧・電流の制御アルゴリズムを確立した。その中で、以前に比べてリンク電流の大きさを大幅に減らし、出力電圧・電流の波形歪および効率を改善する方法も確立した。 3.高電圧大容量化を目標に、ゼロ電流スイッチングが完全に行われない場合でも、共振コイル等に蓄積された残留エネルギによるサージ電圧が発生しないスイッチング制御法を考案し、実験によりその有効性を確認した。 4.基本波無効電力、高調波無効電力の検出および補償の実験を行った結果、高周波共振形電力変換装置が十分に無効電力補償装置として利用できることを確認した。また、無効電力検出の応答性の改善ができた。 5.配電系統の高調波拡大現象の抑止を目的とした実験を行い、高周波共振形電力変換装置がパワーラインコンディショナとしても利用できることを確認した。 本研究は、従来の方形波PWM電力変換装置が主流であった無効電力補償の分野に高周波共振形半導体電力変換回路を導入し、無効電力補償装置の小形化、高効率化に道を開き、家庭用小形障害電力管理システム実現のための基礎を築いた点で極めて意義が深いものであると考える。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 北野伸起: "直列共振形高周波リンクDC-ACコンバータ出力電圧リアルタイムフィードバック制御" 電気学会論文誌D. 114-D. 623-630 (1994)
-
[Publications] 藤野斉: "直列共振形高周波リンクDC-ACコンバータの過電圧抑制スイッチング法" 電気学会論文誌D. 114-D. 1171-1172 (1994)
-
[Publications] Muneaki Ishida: "Real-Time Control Method for Sinusiodal Oatput Voltagein Series-Resouaut HF-Limked α-AC Cosrvetcv" Proceedings of Power Convevsion Confevence-Yokohama,IAS of IEE Japan and IEEE/IAS. 238-244 (1993)
-
[Publications] Muneaki Ishida: "Reat-Time Voltage Contvol Method of Quasi-Zcs Series-Resouaut HF-Linked DC-AC Converter" Proceednsgs of 1st International Power Electronics and Motion Control Co,Fevenie(IPFMC'94). 1. 329-334 (1994)
-
[Publications] 藤野斉: "直列共振形高周波リンクDC-ACコンバータによる無効電力補償" パワーエレクトロニクス研究会論文誌. 19. 141-148 (1994)