1993 Fiscal Year Annual Research Report
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05650313
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
伊藤 彰義 日本大学, 理工学部, 教授 (60059962)
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Keywords | 結晶化過程 / スピネルフェライト / XAFS |
Research Abstract |
本年度は先ず3元のターゲットを持ちそれぞれ高速シャッタによって開閉することのできる反応性スパッタ装置およびその基板加熱装置を作製した。これを用いFe金属ターゲットを用い、アルゴン、酸素混合雰囲気中でのスパッタによりスピネルフェライトを作製することに成功しその時の最適雰囲気条件を求めた。 これをさらに深く理解するために、その結晶化過程を求めることを最終目的とし結晶化前の前駆体について金属原子と酸素原子との配置をX線吸収微細構造解析(XAFS)により確定し、結晶化機構への寄与を解明する。XAFSでは金属原子と酸素原子との動径分布関数が求めるだけでなく、その配位数も求まりX線回折(XRD)による構造解析よりも前駆体の構造を分析するのに最適である。鉄酸化薄膜の前駆体についてXAFS分析の予備実験に成功し鉄のX線吸収端近傍の吸収スペクトルを得た。 磁性ガーネットにおける磁気異方性の制御のため多層膜の層間の格子定数差から発生するひずみによる逆磁気ひずみを用いる。このとき磁化、格子定数差の値を現実的な値に固定したとき、磁気異方性を最大にする組成を計算により求めた。これに基づいた膜を実際に作製するため、現在ターゲットの焼結条件と膜組成の関連を明確にする実験を行っている。スパッタ中のオゾン雰囲気の結晶への影響の研究については、現在オゾナイザーの接続を実施中であるが、オゾンの危険性に留意しながら進める必要がありもう少し時間が必要と考えられる。 一方、還移金属の初期酸化過程を明らかにするため原子レベルにおけるモフォロジー、電子状態の把握のための走査型トンネル顕微鏡(STM)の準備を行っている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Hattori,H.Akimoto,T.Sugimoto,K.Nakagawa,and A.Itoh: "In-situ Measurement of Stress for Co Based Superlattices During Fabrication by RF Sputtering" Proc.of ‘93 MML. 126. 569-571 (1993)
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[Publications] Katsuji NAKAGAWA,Akiyoshi ITOH: "MICROSTRUCTURE AND CRYSTALLIZATION MECHANISM OF Bi-SUBSTITUTED GARNET FILMS FORM-O RECORDING PREPARED BY PYROLYSIS AND SPUTTERING(Invited)" The Magnetics Society of Japan. 17-SI. 278-283 (1993)
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[Publications] Kazuttoshi OHMORI,Akiyoshi ITOH,Katsuji NAKAGAWA: "RECURRENT PHOTOMAGNETIC EFFECT OF Co DOPED MAGNETIC GARNET FILMS" The Magnetics Society of Japan. 17-SI. 233-236 (1993)
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[Publications] H.akimoto,T.Sugimoto,K.Nakagawa, A.Itoh: "In-sltu MEASUREMENT OF STRESS FOR Co/Pd MULTILAYER FILMS DURING FABRICATION BY RF-SPUTTERING" The Magnetics Socity of Japan. 17-SI. 52-55 (1993)
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[Publications] K.Ohmori,K.Nakagawa,and A.Itoh: "WAVELENGTH DEPENDENCE OF PHOTOMAGNETIC EFFECT IN Co-DOPED MAGNETIC GARNET FILMS" IEEE Trans.Mag.(1993)