1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05650333
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
山本 達夫 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (60022125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中込 真二 石巻専修大学, 理工学部, 助教授 (60172285)
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Keywords | GaAs / スイッチング / 負性抵抗 / トンネル / 発光特性 / 受光特性 / 光トリガスイッチング |
Research Abstract |
GaAsでのp^+n接合の成長,プラズマCVDシリコン窒化膜のトンネル層形成時間の最適化,電極形成条件の検討など、製作プロセスを素子の試作を通して確立してきた結果,数多くの試作素子でスイッチング動作を実現した。p^+GaAs基板上に成長したn形層のキャリア密度は約1x10^<16>cm^<-3>であり、シリコン窒化膜トンネル層は約6nmの素子が良好であった。試作した素子の特性は、スイッチング電圧15〜25V、電流0.5〜2mA、オン電圧約6Vであり、オンとオフの電圧差が大きくとれるものの、オン電圧がまだ高く、オフ時の電流の低減も必要であると考えている。また、スイッチング電圧は、n形成長層が厚くなるに従って増す傾向にあり、本試作素子のスイッチング電圧は、表面の空乏層の拡がりとn層の膜厚によってほぼ決定されていることがわかった。 電流-電圧測定と発光強度測定を同時に行なうことにより、負性抵抗領域においては、他の領域と異なり、電流の増加に大して発光強度が倍増的に増加する現象が各素子で観測され、加速されたキャリアが関与していると考えているが、素子動作を考えるうえで特にこの負性抵抗領域での動作を詳細を検討する必要がある。 試作した素子は、光照射によってスイッチング電圧が下がる特性を有している。従って、光信号によって素子をスイッチオンする光トリガスイッチング動作をすることができる。素子をパルス電圧駆動し、チョッパを用いてパルス状に光照射を行い、光照射の無い時はオフのままで、光が照射されたときだけオン切り換わって電流が増加し、素子からの発光強度も増すという動作を実験的に確認できた。これによって外部からの光でスイッチオンし、オンすると素子が発光するという目的とした基本特性を実現できた。
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