1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05650350
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長野 勇 金沢大学, 工学部, 教授 (50019775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木谷 聡 金沢大学, 工学部, 助手 (30251937)
チェトリ サミールR. 金沢大学, 工学部, 講師 (00251942)
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Keywords | 地下探査 / VLF大電流パルス / 波形解析 / サーチコイル |
Research Abstract |
本研究では、地下数百m〜数kmまでの深地下の埋没物体、導電率分布の推定や断層の検出などを可能とするために、大電力で地中に向けて放射された超低周波(〜数十kHz)電磁波を地上あるいは地中に置かれたサーチコイルにより測定するシステムを開発している。 平成5年度は、主に耐水圧を考慮したサーチコイルセンサの開発および可搬型の波形捕捉受信機の製作を行った。 既に代表者らが科学衛星搭載用に開発していた高感度、高S/Nのサーチコイルを地中に埋設して、地中での磁界強度を測定するために、布入りベークライト製円筒(長さ約40cm、直径約10cm)を製作し、その内部にサーチコイルおよびそのプリアンプを設置した。これにより、少なくとも3気圧までの耐水圧が実現されており、温泉試掘抗跡などを利用してサーチコイルを地中数十mの深さまで沈めることが可能となる。 一方、サーチコイルによる観測では、商用周波数雑音を除くために数秒間の波形捕捉が必要となる。そのために、可搬型波形捕捉受信機の設計、製作を行なった。これは、2chの波形を、それぞれ12ビット、60kHzでサンプリングし、64kバイトのメモリに書き込むことにより、約500msecのデータ取得を可能とするものである。波形捕捉時には、送信パルスによるトリガの前後それぞれ数百msecの波形が取得できるようになっている。 平成6年度は、このシステムを用いて、近くの鉱山などを利用して実際にパルスの地中伝搬実験を行なう予定である。
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[Publications] I.Nagano,P.A.Rosen,S.Yagitani,M.Hata,K.Miyamura,and I.Kimura: "Full wave analysis of the Australian Omega signal observed by the Akebono satellite" IEICE Trans.Commun.E76-B(12). 1571-1578 (1993)
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[Publications] S.Yagitani,I.Nagano,K.Miyamura,and I.Kimura: "Full wave calculation of ELF/VLF propagation from a dipole source located in the lower ionosphere" Radio Science. 29(1). 39-54 (1994)
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[Publications] 新保、山口、長野: "地表面近傍の地中LF電波伝搬特性" 物理探査学会学会誌. (印刷中). (1994)