1994 Fiscal Year Annual Research Report
再帰型直交ウェーブレット関数の導出とディジタル信号処理への応用
Project/Area Number |
05650359
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高橋 進一 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50051561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池原 雅章 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (00212796)
浜田 望 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80051902)
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Keywords | ウェーブレット変換 / ディジタル信号処理 / 再帰型フィルタ |
Research Abstract |
得られた再帰型直交ウエーブレットを用いて、様々なディジタル信号処理への応用を考えた。まず信号の特異点検出のために有効であると考えられる位相情報を得るために、再帰型複素直交ウエーブレット関数を導出する。すなわち、再帰形直交ウエーブレット関数を導出するために用いた再帰形低域通過フィルタを周波数軸上でπ/2シフトさせ、これを木構造で構成することにより、再帰型複素直交ウエーブレット関数が導出できる。これは基本的に信号の正周波領域の特徴を抽出することになり、信号の位相情報が顕著に表現できる。これによりウエーブレット変換の位相情報からの特異性検出及びスペクトル推定が容易に行えることをシミュレーションにより確認した。 更に画像信号の符号化方式について検討した。まず、ウエーブレット変換を用いて画像を多重解像度空間に分割する。次に、各解像度空間毎にフラクタル符号化を行う。すなわち画像をウエーブレット変換を用いて特徴の類似した領域に分割し、各領域に適したIFSコードを生成する。得られたIFSコードから繰り返しにより各解像度ごとに画像を復元し、最終的に逆ウエーブレット変換により画像を再構成し、情報圧縮効果について検討した。
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