1994 Fiscal Year Annual Research Report
ニューラルネットワークを用いた色感性システムの実現
Project/Area Number |
05650400
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
木村 一郎 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (60031134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒江 康明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (10153397)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 感性 / 色 / 色覚モデル / トーン |
Research Abstract |
本年度は,特に平成5年度に実現した色感性ニューラルネットワークシステムの内部分析を,次のような順序で行った. 1:色覚系の内部分析: 色覚系のニューロンの内部分析を行い、色覚モデルと比較考察を行った. 2.感性系の内部分析: 感性系のニューロンの内部分析を行い、感性系の機構を調べた. 以上の結果,以下のことを実証した. 1.色覚系 色覚系のr-gユニットは緑に対し正,赤に対し強い負の応答すなわち緑-赤応答であり,y-bユニットはほぼ黄-青応答を示しており,これは正にヘーリングのいう反対色応答を示している.また,vユニットならびにVユニットはほぼ同じような傾向を示し,赤系統の色に対し正の応答,緑系統から青系統の色に負の応答を示し,これは,昼間の明るさでは赤系統の色は目立ち,青系との色は目立たないという昼間視の明るさに対する応答であると考えられる.このように,一部正負の逆の応答を示す場合もあるが,ほぼ色覚モデルに近い応答が得られており,色覚系のニューラルネットが人間の色知覚と同様なメカニズムを獲得したと考えられる. 感性系: 感性系の中間層の各ユニットは色相によってそれぞれ異なる応答を示している.すなわち色に関する選択的な応答である.これはアカゲサルの第4次視覚野には色選択性ニューロンが多数集まっているという生理学的知見に一致する.また,トーンも同様の応答を示している.したがって,単純には色相とトーンの選択的応答により感性情報が生成されると考えられる.また感性情報によっては冗長なユニットが存在する.
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