1993 Fiscal Year Annual Research Report
ファジィ有限要素法の橋梁の架設管理への応用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
05650453
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古田 均 京都大学, 工学部, 助教授 (70109031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇都宮 智昭 京都大学, 工学部, 助手 (10211773)
杉浦 邦征 京都大学, 工学部, 助手 (70216307)
秋山 孝正 京都大学, 工学部, 講師 (70159341)
田村 武 京都大学, 工学部, 助教授 (30026330)
渡邉 英一 京都大学, 工学部, 教授 (30026174)
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Keywords | 橋梁 / 架設管理 / 形状関数 / ファジィ推論 / ファジィ理論 / 有限要素法 |
Research Abstract |
本研究の目的は,橋梁の架設管理を数値計算を行うことにより円滑に行おうというものである.具体的には数値計算を行うことにより,橋梁架設のための仮組過程を省く事である。ただし,仮組には,製作誤差などの不確実性が避けられない.本研究では,このためにファジイ理論を構造解析に導入し,ファジイ有限要素法を定式化し,この問題の解決をはかというものである.本年度では,ファジイ有限要素法の開発の基礎となる定式化について研究を行った.具体的には,有限要素法解析法において,メッシュで区分された各要素内の節点変位を規定する形状関数をファジイ推論を用いてモデル化し,簡単な式で複雑な形状関数をも表現できるようにした.このため,メッシュを粗くしたままで計算精度を上げ,かつ計算労力を軽減することができるようになった.数値計算を通じて得られた結論を以下に示す.1)ファジィ推論の考え方を利用することにより,任意の曲線あるいは曲面の近似ができるので,本研究で対象としている形状関数もどのような形状であっても,5個程度のif/thenルールを用いてかなりの精度で近似できる.2)四角形アイソパラメトリック要素における形状関数を2個のルールからなるファジィ推論を用いて表現することができる.また,そのファジイ推論を用いた有限要素要素解析による結果は,四角形アイソパラメトリック要素を用いた有限要素解析による結果と等しくなる.3)ファジィ推論のルールを2個から3個に増やすと,形状関数は少し複雑になり,1要素の平板の解析においては,ファジィ有限要素解析法の方が従来の有限要素解析法より理論解に近い解を与えた.4)ファジィ有限要素解析法では,要素の剛性行列を求めるのに,数値微分を用いているが,数値微分の計算に際し微係数の分母の取り方によってかなり結果が変化する.
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