1993 Fiscal Year Annual Research Report
大規模都市開発プロジェクトによる社会基盤形成過程とその段階的整備戦略に関する研究
Project/Area Number |
05650506
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉川 和広 京都大学, 工学部, 教授 (40025838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秀島 栄三 京都大学, 工学部, 助手 (50243069)
奥村 誠 京都大学, 工学部, 講師 (00194514)
岡田 憲夫 京都大学, 防災研究所, 教授 (00026296)
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Keywords | 社会基盤整備 / 都市開発 / 都市計画 / 地域計画 / 高次都市機能 / 社会コンフリクト / (マクロ)プロジェクト / ソフト的整備 |
Research Abstract |
都市開発プロジェクトの究極的目的は新しい社会的要請にみあう「都市的な場」を形成することにある。本研究では都市開発プロジェクトを一種の社会基盤形成過程として捉え、1.実行組織の多層性、2.社会的機能についてシステム論的な理解を試みた。 1.については、開発に関与する複数主体間の関連構造の把握に重点をおき研究を進めた。主体間の利害調整の場は多段階、多階層にわたり、要求される機能、共有財の配分および利用の3点を主な調整対象としながら、たえず主体間の提携構造が重要視されることを諸事例において確認した。また協力ゲーム理論を援用して調整過程の理論化を行った。 2.については、都市開発プロジェクトが周辺社会に対して発揮する機能に注目した。このときプロジェクトの物的整備のみを考慮するのでは不十分であり、社会基盤の形成過程に関わる事業主体や利用主体などの社会的主体とそれらの活動に対する影響というソフト的側面にまで目を向けなければならない。本研究では多数の事例をふまえて協議会による開発プロジェクトの事業組織の醸成プロセスと、イベントを活用した開発プロジェクトを中心とする地域振興のプロセスを分析し、ソフト的整備戦略に関する一般的知見を得た。 本研究で題材とした社会基盤形成過程としての都市開発プロジェクトは工学と社会科学の横断領域における好適な題材であり、今後もなお研究の発展の可能性を秘めているものと思われる。
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[Publications] 秀島栄三: "都市拠点開発における基盤整備事業の協力分担方式に関するゲーム論的考察" 土木計画学研究・論文集. No.11. 295-302 (1993)
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[Publications] 秀島栄三: "都市域における基盤整備と地区の土地利用の整合化に関するゲーム論的考察" 応用地域科学研究会研究発表会報告. 第7回. 1-10 (1993)
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[Publications] 野口康成: "スポーツ活動のモデル化と施設のあり方に関する研究" 平成6年度土木学会関西支部年次学術講演概要. (予定). (1994)
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[Publications] 榎本和章: "ペトリネットによる開発地区の空間構成に関する代替案の作成と評価" 平成6年度土木学会関西支部年次学術講演概要. (予定). (1994)
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[Publications] 榊 茂之: "都市開発における多様な要求に対応するための方策に関するモデル分析" 平成6年度土木学会関西支部年次学術講演概要. (予定). (1994)