1993 Fiscal Year Annual Research Report
都市の熱容量・環境負荷容量と都市構造の関係に関する研究
Project/Area Number |
05650520
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
一ノ瀬 俊明 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (30231145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花木 啓祐 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00134015)
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Keywords | 人工排熱 / 大気環境 / 都市構造 / シミュレーション / エネルギー / GIS / 東京 / CG |
Research Abstract |
東京都区部をフィールドに,エネルギー消費の時空間分布構造,熱需要と排熱供給の空間的・時間的な整合等に関する地理学的解析を行っている。また,エネルギーに対して行ったものと同様の解析を,水やゴミ等の要素に対しても行い,要素間の連携を考慮した最適都市代謝システムの設計を行っている。具体的には,東京都区部における土地利用メッシュデータ,各土地利用用途別エネルギー消費量・水需要量・ゴミ等発生量等の単位延べ床面積当たり原単位,その日変化・季節変化等のデータについて,これらを入手・整備し,メッシュ化されていないものについてはメッシュ化を行い,それらを積み上げて,エネルギー消費量分布の日変化・季節変化のCGアニメーションを作成した。これは都市大気シミュレーションモデルの下部境界条件を表現するデータセットとして活用可能である。 さらに,解析のためのツールとして,ワークステーション上で作動するシミュレーションモデルを開発した。それは,都市代謝システムの最適化を図るため,インフラストラクチュアの整備やライフスタイルの転換等,様々な現状改善シナリオのもとに,エネルギー需要量・供給量・消費量,エネルギー消費に伴う排熱量・大気汚染物質排出量,用水需要量・給水量・排水量,ゴミ発生量等の時空間分布構造の解析やコスト計算を行う,代謝構造から見た最適都市へのシナリオづくりを支援するためのシステムである。 一方都市大気のモデルについては、国立環境研究所作成のメソスケールモデルNIESMMをワークステーションへ移植し,解像度を細かくしての動作テストやグラフィック関係のテストを行っている。
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[Publications] 一ノ瀬俊明: "シュトゥットガルトにおける「風の道」〜都市計画で都市気候を制御する試み〜" 天気. 40. 691-693 (1993)
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[Publications] 一ノ瀬俊明: "東京23区におけるエネルギー消費と都市構造" 日本地理学会春季学術大会予稿集. (1994)
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[Publications] 一ノ瀬俊明: "都市におけるエネルギー消費構造の国際比較" 環境工学研究論文集. 30. 371-381 (1993)
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[Publications] 山添謙: "東京およびその周辺地域におけるヒートアイランド〜ヒートアイランド強度の季節変動と地域差〜" 日本気象学会秋季大会講演予稿集. 64. 289-289 (1993)