1993 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックスと鋼の接合界面における初析フェライトの核生成
Project/Area Number |
05650612
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
榎本 正人 茨城大学, 工学部・物質工学科, 教授 (70241742)
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Keywords | 鉄合金 / 初析フェライト / 核生成 / セラミックス |
Research Abstract |
接合条件 多結晶セラミックス(焼結体)とFe-2%Mn-0.1%C合金を加工フォーマスターにより、軽い圧縮応力をかけながら、1000〜1250℃で加熱し、接合状況を調べた。圧縮応力が〜8kg/mm^2は常温に冷却後、界面が剥離しているものがあったが、〜15kg/mm^2では剥離はみられなかった。1000℃付近では負荷時の歪みが除去されないので、接合は1200℃以上が適当である。 界面の反応性 接合界面近傍のSEM-EDX分析を行い、セラミックスの反応や成分原子の拡散状況を調べた。反応性は予想していたよりは低く、鉄側への成分原子の拡散はあまり起こっていなかった。 フェライト生成挙動 VNやMnSでは接合界面で母相内部の粒界より、生成するフェライトの粒子数が多いことが観察された。用いたセラミックスは焼結体であり、気孔を含んでいる。よって、試料表面における生成状況と比較の結果、やはり、核生成の促進効果が認められる。 今後の方針 多結晶試料については変態条件を変えて、データを補足する。また、焼結体の気孔の影響をより詳細に検討したい。 結晶成長により育成した単結晶セラミックス(アルミナなど)を用いて、接合方位を変え、フェライトの生成挙動や生成したフェライトの方位分布等を測定し、界面の整合性の影響の有無を検討したい。
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