1994 Fiscal Year Annual Research Report
電気物性評価によるセメント系材料の信頼性評価・寿命予測
Project/Area Number |
05650628
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 吉伸 東京大学, 工学部, 助手 (30198254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 昭 東京大学, 工学部, 講師 (30211874)
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Keywords | ポルトランドセメント / アルカリ骨材反応 / 電気伝導度 / ワイブルプロット / 代替評価 / 絶縁破壊 / 機械破壊 / 三点曲げ強度 |
Research Abstract |
ポルトランドセメントペーストの水和の進行にともない水和開始後6-8時間後に電気伝導度の特徴的ピークがアルカリ混入量に依存して敏感に変化することを見いだした。また反応性骨材(パイレックスガラス)NaClを混入させたモルタルの電気抵抗が材齢4日以上では非反応生骨材を用いたモルタルに比較して低い電気伝導度を示すことが明らかとなった。硬化開始後30日後の組織観察、EPMA観察により、NaCl添加の反応性骨材を用いたモルタルにおいてアルカリ濃度の異常に高い部分が確認された。反応性骨材NaCl混入モルタルにおいて、硬化開始後365日後の組織観察により、アルカリ骨材反応の兆候とみられる白色滲出物が確認されている。ポルトランドセメントが主成分のモルタルの硬化過程において、NaClの混入がアルカリ骨材反応を誘発することが知られており、この現象の評価が、アルカリ金属等の不純物混入によるアルカリ骨材反応の事前予知に有効であることが確認された。セメント硬化過程における伝導度変化によりアルカリ骨材反応の事前予知の可能性が見いだされた。 セメント硬化体において一般のセラミックス同様応力歪み特性が線形であることからこれを利用し、通常の応力による強度のばらつきの評価を破壊歪みにより代替えできると考え統計的評価を行った。更に歪み速度を一定にした場合、歪みが生じてから破壊までの時間を測定し、これによる強度分布の代替えを試みた。また多数の試験片の歪みを同時に増していった場合、全体の導電率は残存資料数に応じて減少してゆく。このときの試験片の導電率をモニタリングすることで破壊点の特定が可能となる。セメント硬化体は含有水分、浮遊イオンに由来すると考えられる電気伝導性をもつことからこの手法はセメント系材料の強度分布の簡便な測定法として応用できる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Sugai: "A Simultaneous Loading System to Evaluate the Structural Reliability forBrittle Materials" J.Amer.Ceram.Soc.(印刷中).
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[Publications] K.Sugai: "A Systematic Strength Distribution Evaluation through Simultaneously Loading." 日本セラミックス協会学術論文誌. (印刷中).