1993 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ反応を利用した高性能希土類系金属間化合物磁性材料の合成
Project/Area Number |
05650639
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
町田 憲一 大阪大学, 工学部, 助教授 (00157223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 吟也 大阪大学, 工学部, 教授 (60029080)
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Keywords | 希土類金属間化合物 / 金属窒化物 / 金属炭窒化物 / 侵入型化合物 / プラズマ反応 / 気-固相反応 / 永久磁石材料 / 磁化特性 |
Research Abstract |
本研究では、まず既存の高周波電源と真空排気装置を用いて、プラズマ反応装置を組み立てた。次に、アーク溶融あるいは高周波溶融法で作製したSm_2Fe_<17>またはNdFe_<11>Ti合金インゴットを、精製した窒素雰囲気中で粉砕後、上記のプラズマ装置を用いて、各種雰囲気(N_2-H_2あるいはCH_4-N_2-H_2混合ガス、数Torr、作動排気下)中で反応させることにより、所定の侵入型希土類金属間化合物、Sm_2Fe_<17>N_x、NdFe_<11>TiN_x、Sm_2Fe_<17>C_xN_yおよびNdFe_<11>TiC_xN_yを合成した。ここで、これらの試料の組成を調べ、プラズマ処理条件の最適化を行なうと共に、各試料のキュリー温度および磁場-磁化ヒステリシス特性を近隣の研究機関所有の試料振動型磁力計等を用いて明らかにした。これらを基に、磁気特性に及ぼすプラズマの処理条件の影響を明らかにした。また、上記の結果を総合し、良好な磁気特性を有するSm_2Fe_<17>N_x等が生成する条件を、合金原料粉末の粒径、プラズマ反応条件(雰囲気のガス圧、反応温度など)、等々について系統的に検討した。その結果、以下の知見が得られた。 1.窒素侵入型希土類金属間化合物 磁気特性に優れたSm_2Fe_<17>N_xおよびNdFe_<11>TiN_xがSm_2Fe_<17>とNdFe_<11>Ti粉末を原料とすることで、対応する熱窒化法と比べより低温で効率良く生成することが明らかとなった。これにより、熱窒化過程で併発する試料の分解反応(特性の劣化につながる)を容易に回避できることが可能となった。 2.炭素、窒素同時侵入型希土類金属間化合物 上記項目1よりもさらに保磁力に優れたSm_2Fe_<17>C_xN_yおよびNdFe_<11>TiC_xN_yが、CH_4-N_2-H_2混合ガス雰囲気中のプラズマ反応により効率良く生成することが明らかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 町田 憲一: "プラズマ法によるSm_2Fe_<17>C_xN_yの合成と磁性" 希土類. NO.22. 68-69 (1993)
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[Publications] Ken-ichi Machida: "Plasma Nitriding of Sm_2Fe_<17>" Journal of Alloys and Compounds. 193. 271-273 (1993)
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[Publications] Ken-ichi Machida: "Low-Temperature Synthesis of NdFe_<11>TiCxNy via Plasma Carbonitriding" Chemistry Letters. 1381-1384 (1993)