• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1993 Fiscal Year Annual Research Report

beta型チタン合金の破壊挙動におよぼす侵入型不純物元素の影響

Research Project

Project/Area Number 05650667
Research InstitutionKogakuin University

Principal Investigator

丹羽 直毅  工学院大学, 工学部, 教授 (30011208)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岸 輝雄  東京大学, 先端科学技術研究センタ, 教授 (40011085)
Keywords水素 / ベータ型チタン合金 / 時効 / 酸素 / 破壊
Research Abstract

本研究は、beta型チタン合金に関して侵入型不純物元素酸素、窒素、水素、炭素の溶解・加工工程における挙動、時効、機械的性質に及ぼす影響、破壊機構に果たす役割の解明からなっている。平成5年度における本研究の結果以下のことが明きらかとなった。
これら侵入型不純物元素の内酸素,窒素,炭素に関しては、バルクの含有量は溶解原料および溶解時の雰囲気制御により決定される。これは酸素,窒素,炭素は、チタンと強い結合力を有し安定な化合物を形成するためであり、加工工程中の雰囲気によっては表面にこれら化合物膜を生成する。しかし、このため内部への拡散は少ない。従って、溶解など溶解過程を含む工程での内部への直接の侵入以外の場合は、適切な雰囲気制御をすることによりこれら元素のバルク内濃度上昇を阻止することは困難ではない。しかしこれら元素の内水素は、他の元素とは異なった挙動をすることが明らかとなった。すなわち、生産工程中酸洗のみならず冷間加工においてもバルク内に取り込まれバルク内濃度が上昇する。これはbeta相に対する水素の溶解度が大きいことが要因と考えられ、beta型チタン合金に特有の性質である。また、水素はbeta相安定化元素でありbeta型チタン合金のbeta相からalpha相への相分解を著しく遅らせることが明らかとなった。一例を挙げると、水素量100ppmの通常の試料は、溶体化状態において硬度240HVを示し510℃・24時間の時効によって硬度360HVまで増加硬化が飽和する。一方水素量800ppmの試料では、24時間の時効によって30HVの硬度増加しかみられない。代表的構造用チタン合金Ti-6Al-4Vに関しては、これら侵入型不純物元素の研究が行なわれており、水素化物の生成、壁開割れの発生などが明らかにされている。平成5年度に得られた結果と考え併せ特に水素に注目して研究を行なう。

URL: 

Published: 1995-03-23   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi