1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05650680
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
伊藤 栄子 東京都立大学, 工学部, 教授 (20087307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山登 正文 東京都立大学, 工学部, 助手 (40244420)
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Keywords | 液晶ポリエステル / 磁場配向 / 引張り試験 |
Research Abstract |
高分子材料の高性能化、高機能化が要求されている。その中でも高分子材料の高弾性・高強度化強く望まれている。これらの力学物性は分子鎖の配向に大きく依存していることが知られている。高分子鎖を配向させるにはいろいろな方法があるが、本研究では芳香族ポリエステルが反磁性を有する所に注目し、磁場中でポリマーを配向させ、高弾性・高強度高分子材料を作成することを目的とした。 昨年の実験において、芳香族ポリエステルポリマーを磁場の中で配向させることに成功し、その配向挙動及び配向度をX戦、赤外二色比より求めた。本年度は、磁場配向した高分子材料の力学物性を評価することを目的とした。 試料としてPoly(ethylene terephthalate)(PET)を40mol %、Parahydroxylbenzoate(PBT)を60 mol % 含むコポリマーを用いた。このコポリマーを6テスラの磁場中で熱処理を行い、熱処理温度及び処理時間を変化させることで、配向度の磁場配向試料を得た。配向度はX線回折で決定された。配向度測定後、室温で引張速度1.0mm/minで引配試験を行った。応力-ひずみ曲線より破断強度、ヤング率、破断時の伸びを求め、配向度との関係を考察した。 配向度が増加するにつれ、ヤング率は増加した。また、配向度の増加に伴い応力-歪曲線が直接的になり弾性変形領域が多くなることが分かった。一方、破断時の伸びは配向度が増加するにつれ減少した。以上の結果は機械配向させた試料の場合とは大きく異なり、機械的配向と磁場配向試料では構造が異なることを示唆するもので、興味ある結果である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.SATA, M.YAMATO & E.ITO: "Magnetic Orientation of a Liquid Crystalline Copolymer" Reports Progress in Polymer Physics in Japan. 36. 199-200 (1993)
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[Publications] T.MADA, H.SATA, M.YAMATO, T.KIMURA & E.ITO: "Thermal Expansion of a Thermotropic Liquid Crystal Copolyester Oriented in a Magnetic field" Reports Progress in Polymer Physics in Japan. 37. 147-148 (1994)