1993 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃加圧固化成形法による金属-室化物ナノ結晶複合材料の作製
Project/Area Number |
05650715
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
山〓 徹 姫路工業大学, 工学部, 助手 (30137252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 雅道 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (00047606)
荻野 喜清 姫路工業大学, 工学部, 教授 (10047574)
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Keywords | 衝撃固化成形 / 金属-窒化物複合材料 / ナノ結晶材料 / メカニカルアロイング / 窒化 / 硬度 |
Research Abstract |
Fe-TiおよびNi-Ti混合粉末を窒素雰囲気中でMA処理することより、Fe-TiNおよびNi-TiN結晶複合粉末を作製した。この粉末は火薬衝撃銃を用いて衝撃固化成形を行った。これらバルク試料の密度、結晶粒径、硬度を測定した。その結果を以下に示す。 (1)Fe_<50>Ti_<50>,Ni_<100-X>Ti_X(X=5,10,20,30,50)の混合粉末を窒素雰囲気中でMA処理することにより、結晶粒径が5nm程度のFe-TiN,Ni-TiNナノ結晶複合粉末を作製することができた。これらナノ結晶複合粉末を約40GPaで衝撃固化成形するとともに、比較のために800℃および1000℃において超高圧焼結法(約5GPa)により固化成形を行なった。これらの方法によりいずれも理論密度に対して95%以上の高密度バルク材をつくることができた。このうち、衝撃法では平均結晶粒径が5nmから8nmのバルク材が製作でき、800℃における超高圧法では10nmのバルク材の作製が可能であった。また、Ni_<50>(TiN)_<50>粉末を600℃で38GPaの衝撃固化成形を行なった。これにより衝撃材特有のマクロなクラックの発生を抑制でき、最大3mm角のクラックのない試料を切り出すことができた。 (2)Fe_<50>(TiN)_<50>およびNi_<50>(TiN)_<50>衝撃固化材を用いて、ナノ結晶材の結晶粒径の変化に伴う硬度変化を測定した。その結果、結晶粒径が10-15nm付近までは結晶粒の微細化にともないHall-Petchの関係に従い硬化するが、さらに微細化すると逆に硬化する傾向を示した。Fe_<50>(TiN)_<50>材では結晶粒径が約14nmでHv>1400DPNにまで急激に硬化した。 (3)Fe_<50>(TiN)_<50>およびNi_<50>(TiN)_<50>衝撃固化材を用いて、ナノ結晶材の高音ビッカース硬度を測定した。結晶粒径が60nm付近まで微細化するといずれの試料も約650K付近で大きな軟化が観察され、この硬化温度は結晶粒径の微細化と伴に約500Kまで低下した。これから、結晶粒の超微細化により比較的低温でも粒界すべりが生ずると考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 山崎徹,也: "メカニカルアロイング法によるFe-TiNナノ複合粉末の作製と衝撃固化成形" 粉体および粉末冶金. 40. 324-327 (1993)
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[Publications] 荻野喜清,山崎徹,他: "Synthesis of TiN and(Ti,Al)N Powders by Mechanical Alloying in Nitrogen Gas." Scripta Metallurgica et Materialia. 28. 967-971 (1993)
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[Publications] 三木雅道,山〓徹,他: "Mechanical Alloying of Ti-Al Podwer Mixture under Nitrogen Atmosphere." Materials Trans.JIN. 34. 952-959 (1993)