1993 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ中での反応と超急冷凝固によるTiAl-TiCナノ複合材料
Project/Area Number |
05650728
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 健児 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (60112067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 健一 大阪大学, 産業科学研究所, 教務職員 (10150351)
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Keywords | プラズマ溶射 / 複合粉末 / 反応 / 超急冷凝固 / TiAl金属間化合物 / TiB_2 / 複合材料 |
Research Abstract |
優れた高温強度や耐酸化性を有する新しい軽量耐熱材料の開発を目的として、軽量且つ高比強度を有するTiAl基金属間化合物中に高融点、高硬度かつ耐酸化性に優れたTiB_2粒子を微細に分散させた、いわゆる分散強化複合材料を作製した。なお、当初はTiC粒子の分散を目指したが、実験上これが困難であったため分散粒子をTiB_2とした。 まず、機械的作用を加えることにより核粒子表面に微小粒子を被覆するメカノフュージョン処理装置を用いて、Ti_3Al合金粉末とB粉末からTi_3Al合金粉末の周囲にB粉末を圧着させた複合粉末を作製した。次に、この複合粉末を減圧中でプラズマ溶射した。溶射中、この複合粉末はプラズマフレーム中で加熱され、Ti_3Al粉末が溶融し、その中にB粉末が急速に溶解する。さらに、このTi_3Al溶滴が基板に衝突、急冷凝固するときに、BがTiと反応してTiB_2粒子が晶出する。実験では、溶射距離とチャンバー内圧力をそれぞれ20cmおよび26.6kPaとし、また、(a)基板を直接水冷した場合と、(b)冷却水と基板との間に黒鉛板を挟むことにより基板を間接的に冷却した場合の2種類について溶射を行った。その結果、(a)、(b)共に溶射皮膜特有の層状のマトリックス中に粒径が0.1〜1μmの第2相粒子が分散した組織が得られた。また、それらは、X線回折結果よりそれぞれTi_3Al相およびTiB_2相であることが分かった。さらに、(b)では基板との界面近傍において微細なTiB_2が特に多量に晶出していた。これは、急冷凝固することによりBを過飽和に固溶したTi_3Al相から、自己焼鈍作用によりTiB_2が晶出したことによるものと考えられる。このことより、基板から離れた場所においても、適切な熱処理を行うことにより微細なTiB_2が多量に晶出した同様の複合組織が得られるものと期待される。
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Research Products
(1 results)