1993 Fiscal Year Annual Research Report
循環流動層の伝熱特性に及ぼす粒子挙動の影響に関する基礎研究
Project/Area Number |
05650737
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 洋志 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (90002914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小幡 英二 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (40002935)
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Keywords | 高速循環流動管 / 水平伝熱管 / 流動層伝熱 / 流動形態 / クラスター / 壁面伝熱係数 |
Research Abstract |
He-Ne レーザーシートを透過させた結果、管断面にはレーザー光の濃淡模様が、また軸を含む垂直断面には曲線を描く筋状の模様が観察され、粒子は単一分散粒子として運動するのではなく、細長くうねりながら上昇する粒子集団(クラスター)を形成する事が判明した。また、水平透明ガラス管内に内視鏡を挿入して観察した結果、クラスターが管側面を通過した後、円管後方の剥離領域に巻き込まれて円管上面に落下、堆積、滑落、再上昇する運動の流動形態は大旨次のように分類できた。(A)管上部での静止堆積層の形成:粒子循環量が小さい場合で、堆積層の下端では局所的に崩壊と復元が繰り返される。崩壊粒子集団はまばらに点存して表面を滑り、降下する。(B)静止堆積層の消滅:粒子循環量が大きい時に見られる。(1)堆積層の緩慢移動域、(2)崩壊・滑落の激しい流動域および(3)滑落してきた粒子が再度吹き上げられる混合領域、の三領域が明確になる。(C)(1)が管上半分の大部分を占め、(2)と(3)が同じ領域で発生:粒子循環量が極めて大きく高粒子濃度の時認められる。一方、水平伝熱管の平均伝熱係数は粒子濃度(層内粒子分率epsilon_s)に支配され、(a)epsilon_sがおよそ0.05までの希薄な領域ではepsilon_sの増加とともにNu数も増加したが、(b)それ以上の粒子濃度ではNu数はepsilon_sによらずほぼ一定値を示した。(a)の現象は粒子の流動様式(A)→(B)の領域と、また(b)は(C)と対応した。特に(2)の領域の大きさが伝熱係数の上昇と関係があるものと考えられた。局所の粒子挙動の定量化が伝熱機構の解明に不可欠な事が分かった。
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