1993 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化炭素のベンゾインと炭酸塩水溶液を用いる炭化水素とアセトンへの変換
Project/Area Number |
05650776
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
秋山 文紀 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (00006321)
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Keywords | 二酸化炭素 / ベンゾイン / アルカリ金属炭酸塩水溶液 / 鉄 / 酸化鉄 / 炭化水素 |
Research Abstract |
ベンゾインとアルカリ金属炭酸塩水溶液と二酸化炭素を加熱すると炭化水素とアセトンが生成することを前年度に見い出していたが、200℃以下の温度での反応ではベンゾインがないとごくわずかの生成物しか得られないが、ベンゾインの添加により炭化水素が数倍、アセトンが10倍増加することがわかった。300℃で反応を行うとベンゾインがなくても炭化水素とアセトンが得られることが新たに明かとなった。この場合はオートクレーブの材質である鉄あるいは酸化鉄がその原因となっていることがわかってきた。 そこで鉄あるいはマグネタイト存在下でアルカリ金属炭酸塩水溶液を窒素あるいは二酸化炭素雰囲気で300℃に加熱したところ、ベンゾイン存在下で200℃で反応を行った場合より100-1000倍のメタン、エタン、エチレン、プロパン、1-ブテン、ブタン、ペンタン、およびヘキサン等の炭化水素の混合物が得られることがわかった。この場合鉄やマグネタイトに炭素が含まれる場合の方が炭化水素の生成量が多く、炭素の炭化水素への変換が起っていることは明かであるが、二酸化炭素雰囲気の反応の方が窒素雰囲気の反応より炭化水素の生成量が多いことから二酸化炭素の炭化水素への変換も起っていると考えられる。 アルカリ金属炭酸塩のアルカリ金属はK>Na>Liの順でこの反応に対する活成が高いことが明かとなった。 現在鉄あるいはマグネタイトとアルカリ金属炭酸塩水溶液との反応による炭化水素の生成反応を系統的に調べることを目的に研究を行っている。
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