1993 Fiscal Year Annual Research Report
新規触媒材料としての超伝導窒化物とその表面構造の研究
Project/Area Number |
05650778
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
永井 正敏 東京農工大学, 総合情報処理センター, 助教授 (20111635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾見 信三 東京農工大学, 工学部, 教授 (70016393)
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Keywords | 新規触媒材料 / モリブデン窒化物 / 表面構造 / 吸着特性 / 細孔分布 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に従い、窒化物の調製法と窒化条件,触媒活性試験,表面分析(赤外分光法と重量法吸着実験)を行い、活性と表面構造について検討した。 1.ゾル-ゲル法で調製したアルミナ担持モリブデンの窒化処理触媒は含浸法よりも種々の反応条件下でも触媒活性が高く、しかしながら窒化温度900℃、高い空間速度の場合では活性劣化が抑制された。 2.アルミナ担持モリブデナを窒化処理すると、低い反応温度および反応初期において触媒の水素化脱硫および脱窒素活性ならびに両選択性は硫化処理および還元処理より著しく高い。 3.NH_3-TPD-FTIR実験の結果から窒化処理温度の上昇に伴い、触媒表面上の酸性点は減少するがL酸点がB酸点より多く発現することが示された。 4.重量法吸着量測定装置を用い、12wt%Mo/Al_2O_3の吸着等温線を窒化温度、真空排気別に得、さらにこの吸着等温線より、t-plot,αs-plot,DR-plotを検討し、表面積、外表面積、ミクロ孔容量、細孔分布を求め表面特性を調べた。 窒化処理温度の上昇に伴い触媒の表面積は減少していた。ミクロ孔容量は窒化温度が500℃と700℃ではほぼ同じだが、900℃上昇になると減少した。外表面積は窒化温度の上昇に伴って、減少した。これらのことから、窒化温度の上昇に伴ってミクロ孔は次第につぶれ、あるいは細孔半径が大きくなって、触媒内部が空洞の多い触媒になっていると思われる。真空排気温度の上昇に伴って、触媒の表面積、外表面積、ミクロ孔容量細孔分布は、確実に変化した。真空排気温度が200℃で窒化温度が500,700,900℃の細孔分布の結果から、細孔分布は窒化温度の上昇にともない増加し、細孔半径は3nmから2.5nmのものが多くなっている。
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[Publications] Masatoshi Nagai: "Inhibiting Effect of Sulfur and Oxgen Containing Compounds on Carbozole Hydrodenitrogenation on a NiMo/Al_2O_3 Catalyst" J.of Japan Petroleum Institute. 36. 502-506 (1993)
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[Publications] 永井正敏: "モリブデン窒化物の表面化学と水素化脱窒素触媒作用" 表面. 31. 530-537 (1993)
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[Publications] Masatoshi Nagai: "Thin Film Synthesis of Tungsten Nitride by CVD Method" Applied Surface Science. 32. 850-854 (1993)
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[Publications] Masatoshi Nagai: "Hydrodesulfurization of Dibenzothiophene on Alumina-Supported Molybdenum Nitride" Catal.Letters. 18. 9-15 (1993)
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[Publications] Masatoshi Nagai: "Proceedings,10th Inter.Cong.on Catal." Gutzi et al.(Elsevier Pub.Co.), (1993)