1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05650783
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
丹羽 幹 鳥取大学, 工学部, 教授 (10023334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片田 直伸 鳥取大学, 工学部, 助手 (00243379)
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Keywords | CVD法 / シリカ / アルミナ / パラジウム / 耐熱性 / 触媒燃焼 / 担体 / メタン |
Research Abstract |
アルミナ表面にシリカの薄層をCVD法で作ることにより、耐熱性に優れた触媒担体の調製をめざした。アルミナに593K、真空ライン中でテトラメトキシシランの蒸気を接触させ、その後酸素で焼成した。 シリカは蒸着量20wt%でモノレイヤーとなって表面を覆った。BET表面積はCVDによっては変化せず、およそ150m^2g^<-1>前後であった。アルミナ単味を1493Kで24hr焼成すると表面積が4m^2g^<-1>になった。しかし、シリカ蒸着によって焼成後の表面積は高く保たれるようになり、シリカ:アルミナ重量比=15:100の試料の焼成後の表面積は90m^2g^<-1>に達した。これは、アルミナに第2成分を添加したものの耐熱性としては、すでに報告された文献と比較して最高である。 そこで、これらシリカ/アルミナを担体として0.5wt%のパラジウム(以下Pd)を含浸法によって担持し、1493Kで24時間焼成後のメタンの触媒燃焼反応を行なうと、アルミナ単味を担体としたときより高い活性を示した。723K,メタン:酵素:窒素のモル比=1:2:7,常圧,W/F=0.25g sec mol^<-1>で、アルミナ担体ではCO_2への転化率5.2%だったのに対し、シリカ:アルミナ重量比=10:100を担体としたとき最大の転化率9.2%を示した。調製法を変え、Pdを担持した後でシリカ蒸着を行ったときも、転化率は6.7%と向上した。 以上のように、シリカの蒸着によってアルミナの耐熱性が向上し、その結果Pdを担持した触媒の燃焼活性は向上した。今後は、シンタリングによる構造の変化をくわしく調べ、より高性能の触媒の開発をめざす。
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[Publications] Naonobu Katada: "Acidic Property of Silica Monolayers on Metal Oxides Prepared by CVD Method" Proceeding of Acid-Base Catalysis II. (印刷中).
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[Publications] 片田直伸: "CVD法によるアルミナ上のシリカモルイヤー形成と酸発現の機構" 触媒. 35. 360-363 (1993)
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[Publications] 化学工学会「表面の機能と応用研究会」: "化学工学シンポジウムシリーズ42 機能性表面の解析と設計II" 化学工学会, 149 (1994)