1993 Fiscal Year Annual Research Report
三角形平板状の形態を有する高度好塩性古細菌に関する研究
Project/Area Number |
05650792
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 聡 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (50227899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 春紫 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (10217721)
青野 力三 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (30126643)
掘越 弘毅 東洋大学, 工学部, 教授 (80087551)
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Keywords | 高度好塩性古細菌 / 細胞表層糖タンパク質 / 遺伝子クローニング / PCR |
Research Abstract |
Haloarcula japonicaは、石川県塩田土壌より分離された、三角形平板状の特徴的な形態を有する高度好塩性古細菌の一種である。本研究では、Ha.japonicaの形態維持機構を明らかにすることを目的として、そのカギを握っていると思われる細胞表層の解析を行った。 Ha.japonicaの細胞表層画分をゲル電気泳動にかけたところ、本菌の細胞表層には分子量約17万の糖蛋白質(cell surface glycoprotein:CSG)が多量に存在することがわかった。また、三角形平板状に生育させた菌を含む培地からMgイオンを除去したところ、菌は球状に変化した。菌の形態変化に伴い、上記CSGの菌体からの遊離が認められた。以上より、本菌の細胞表層に多量に含まれているCSGは、三角形平板状という特徴的な形態の維持に密接に関与していることが強く示唆された。次に、Ha.japonicaの細胞表層よりCSGの精製を行い、糖の含量およびアミノ酸組成を明らかにした。しかしながら、その部分アミノ酸配列に関する知見を得ることはできなかった。そこで、類縁菌由来のCSG遺伝子との相同性を想定することにより、本菌CSG遺伝子のPCRによる増幅を試みた。既報の類縁菌CSG遺伝子(Halobacterium halobiumおよびHaloferax volcanii由来)の相同領域に対応する合成DNAをプライマーとして用い、Ha.japonica染色体DNAを鋳型とするPCRを行った。その結果、約900塩基対のDNA断片が増幅され、本菌CSG遺伝子の一部と考えられた。 今後は、上述のPCR産物をプローブとして用いることにより、CSGをコードする遺伝子のHa.japonica染色体からのクローニングを実施する。
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Research Products
(1 results)