1993 Fiscal Year Annual Research Report
新しい光学活性な立体規則性ポリアセチレン膜による光学分割
Project/Area Number |
05650917
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
及川 栄蔵 新潟大学, 工学部, 教授 (00018467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 俊樹 新潟大学, 工学部, 助手 (80212372)
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Keywords | 光学分割膜 / 光学活性高分子 / ポリアセチレン / トリプトファン / ピネン / メントール / 高分子膜 / 選択透過膜 |
Research Abstract |
1.新しい光学活性な立体規則性アセチレンポリマーの合成p-ブロモ安息香酸またはp-ジブロモベンゼンを用い、これに光学活性な置換基原料としてメントールなどの光学活性なアルコール類またはピネンなどの光学活性なオレフィン類よりのクロロシラン誘導体を反応させ、さらに三重結合を導入することで光学活性な置換基を持つフェニルアセチレンモノマー類を合成した。これらのモノマーはロジウム系触媒により単独重合したところ可溶性の高分子量体を得た。 2.高分子固体膜の調製 上記で得られるポリマーよりソルベントキャスト法により膜を調製し、製膜条件を検討した。このポリマーは丈夫な膜を与えた。 3.高分子固体膜による光学分割 この膜にトリプトファンや2-ブタノールなどのラセミ体の水溶液またはアルコール溶液を透過させた。駆動力として濃度差または圧力差を用いた。分離能は旋光光度計または光学分割カラムを接続した高速液体クロマトグラフィーで行った。この膜は高い光学分割能を有していた。 4.化学構造と選択透過性の関係の解明 透過物および透過溶媒を変えて透過実験を続けデータを得るとともに、膜の構造や性質に関しての知見を得た。これらの結果より分離機構を考察した結果、膜中に分離に有効な不斉な分子間隙が効率良く形成し、ここを溶質が透過する際に透過速度差が生じると考えられた。
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[Publications] Toshiki Aoki: "Chiral Helical Conformation of Polyphenylacetylene Having Optically-Active Bulky Substituents" Chem.Lett.2009-2012 (1993)
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[Publications] Toshiki Aoki: "Trimethylsilyl-group Containing Polyphenylacetylenes for Oxygen and Ethanol Permselective Membranes" J.Polym.Sci.Part A. (印刷中). (1994)