1994 Fiscal Year Annual Research Report
単色化したCf核分裂片によるICソフトエラーの測定
Project/Area Number |
05650939
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
高見 保清 立教大学, 原子力研究所, 教授 (40062559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 文夫 立教大学, 原子力研究所, 教授 (20062606)
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Keywords | Cf-252 / 核分裂片 / 単色化 / IC / ソフトエラー / Si検出器 |
Research Abstract |
高速メモリー読出装置には現用のコネクターよりもピン数の多いもの(37ピン)が必要であることが知られたので、新たにフランジにこのコネクターを取り付け、真空側・大気圧側のいずれ側からも一動作で着脱可能なものとし実験準備時間を大幅に短縮した。NEC PC-9801後部ラックに装着できるソフト・エラー読出装置を新に設計・作製し、ICメモリーの誤動作検出に必要なICのビットあたりのスキャン時間を大幅に短縮する事に成功した。256 Kbitのメモリーをすべてスキャンし誤動作を検出するのに必要な時間は前年度の最短20秒から1/10秒に短縮された。 0.1秒で256 Kbitのスキャンが可能であることは、1時間で約4万個の核分裂片を入射させての実験が可能であることを意味している。核分裂片のエネルギー選別を行えば必然的にその エネルギー・チャネルに含まれる粒子数は限定され長時間の測定が必要となる。このスキャン時間の短縮化は当初の予想を上回るもので大きな進展であると考えられる。 装置の性能を検証するために、デバイスの位置に、それに換えてSi検出器を置き(即ちCf線源を挟んで2つのSi検出器を対向して位置させ)一方のエネルギー出力を波高選別して、この信号(E_1)で他方のエネルギー出力をゲートして測定された核分裂片スペクトルは、これに対応する(E_2)を中心とするものであった。一方の出力で軽核分裂片を選ぶとゲートされた他方の出力は重核分裂片のスペクトルのみを示した。 新たに特殊なバッファーメモリー回路を作製した。その機能は(1)Si検出器からの一方の核分裂片のエネルギー信号を一旦保存する(2)ICの全メモリービットをスキャンしソフトエラーが起こっていないときは保存信号を消去する(3)ソフトエラーが検知されたとき保存信号をMCAに送り込む、というものである。この回路によってソフトエラーの発生とその検知の時間的ずれの問題が解決された。
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