1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05660026
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
荒木 肇 新潟大学, 農学部, 助教授 (30183148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 隆 北海道大学, 農学部, 教授 (30001457)
伊藤 道秋 新潟大学, 農学部, 教授 (20001464)
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Keywords | ヤマノイモ属 / ハイブリッド / 画像処理 / 組織培養特性 / ムカゴ / 粘度 |
Research Abstract |
形状と品質の全く異なるヤマノイモ属の2品種(雌;ヤマトイモ 雄;ナガイモ)間で獲得した交雑系統(ハイブリッドヤマイモと仮称)の利用を検討すべく、4年生株の特性を調査した。 1.いもの形状;これまで維持増殖してきた14系統のハイブリッドヤマイモについて100g以上の種いもを1994年5月に砂質土壌で、かつトレンチャーでいもの伸長域を膨軟にした新潟大学農学部の実験場に定植し、収穫したいもの形状を調査した。ハイブリッドヤマイモのいもの形状は長形と塊状に大別され、12系統は長形で、2系統は塊状を呈した。長形はナガイモに類似した形状であるが、一部の系統で偏平や枝分れするいもが認められた。塊状はヤマイモ呈する球形ではなく、多方向に肥大する形状であった(瘤状)。各系統とも栽培株数を増やし、かつ土質の異なる環境での形状評価が必要である。ムカゴの着生には昨年に続いて系統間で差異が認められた。 2.組織培養特性; ヤマトイモではBA 2mg/lを添加したMS培地で未展開葉を培養すると不定芽が誘導され、再生個体を獲得できた。その結果はPlant Cell,Tissue & Organ Culture誌で発表した。ナガイモやハイブリッドヤマイモでは葉片が隆起する程度であった。 3.品質調査 充分量の増殖ができた3系統(いずれも長形)のハイブリッドヤマイモと両親品種についていも部の固形分と粘度を測定した。3系統のハイブリッドヤマイモは、ヤマトイモよりは低いものの、ナガイモより高い固形分と粘度を示し、ナガイモに対して品質の向上が期待された。 本研究で得られた結果の一部は国際園芸学会議(1994年8月 京都)で発表した。
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