1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05660036
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
橋永 文男 鹿児島大学, 農学部, 教授 (70038222)
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Keywords | 電場処理 / 鮮度保持 |
Research Abstract |
青果物の鮮度保持に対する電場処理の実験を再度検討した結果,これまで使用していたプレイト電極よりもワイヤ電極を用いた方が水分蒸発量の効果が大きく,また交流電場の方がその効果が数倍高いことが分った。蒸散効果に関しては各種の水溶液や有機溶媒を用いて研究し,電圧や処理時間及び処理後の変化を温度や蒸発量から測定し,論文にまとめているところである。また電場処理が青果物の保蔵に与えるメカニズムを明らかにするためにリンゴを用いて交流や直流の電圧分布や電流を測定した。 一方,果実,野菜の鮮度保持に関してはリンゴ,バナナ,トマト,カンキツ果実,ピ-マン,ナシ,イチゴ,カキ等を実験材料として使用した。しかし,確実な再現性のあるデータを得るためには処理回数を重ねる必要があり,実験を繰り返している。その指標としては色調の変化,呼吸量,エチレン発生量,硬度,糖度等を用いて判定している。これらの青果物中の化学成分の変化をさらに詳細に調べるために,新しく購入した高速液体クロマトグラフィーにより,糖と遊離酸の測定のための条件を整え,種々の果実,野菜について分析中である。さらに微量の未知成分が検出されているので,GC-MS等で同定している。保蔵に関連して微生物に対する影響を電圧や処理時間から検討を加えた。
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