1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05660112
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
内山 裕夫 国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 主任研究員 (00185042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 一弘 国立環境研究所, 地域環境研究グループ, 研究員 (30193717)
冨岡 典子 国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 主任研究員 (40168399)
矢木 修身 国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 室長 (40132865)
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Keywords | メタンモノオキシゲナーゼ / メタノトローフ / トリクロロエチレン |
Research Abstract |
1.地下水汚染物質であるトリクロロエチレン(TCE)を分解する可溶性メタンモノオキシゲナーゼ(sMMO)遺伝子のクローニングおよび塩基配列の解読・解析を行った。 (1)TCE分解菌であるメタン酸化細菌Methylocystis sp.M(M株)より得られたsMMO遺伝子のうち、前年度にシークエンスを行った上流部分約1.3kbの中で不確定な個所についての確認作業を行い、正確な塩基配列を明らかにすることが出来た。 (2)得られた塩基配列について解析を行ったところ、sMMO遺伝子群のうち最上流部にあるmmoX遺伝子の上流部にSD配列を認め、また、想定されるアミノ酸配列について他菌株との相同性を検索したところ、Methylosinus trichosporium OB3b、Methylococcus capsulatus Bathとそれぞれ95%、84%と非常に高いホモロジーが見られた。さらに、sMMOの活性中心にある鉄結合部位特有のアミノ酸配列も認められ、他菌株のsMMO活性中心と同様の立体構造が予想された。 (3)sMMO遺伝子下流部分をコードしていると予想されるDNA断片についてその検証を行った。mmoY、mmoB、mmoZ、mmoC領域をプライマーとしてPCR反応を行った結果、予想したサイズの反応産物が認められ、sMMO遺伝子を保有していることが確認された。この領域について、シーケンスを行った。 2.上記で得られたsMMO遺伝子を導入したE.coliについてTCE分解能を測定した結果、分解活性は認められず、sMMO遺伝子群を構成する各遺伝子について、それぞれの発現を検討する必要性のあることが示唆された。
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