1993 Fiscal Year Annual Research Report
マメ科植物のDDMPサポニンの構造とその生理活性の解明
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05660128
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大久保 一良 東北大学, 農学部, 教授 (00005612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩渕 せつ子 東北大学, 農学部, 助手 (50089794)
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Keywords | DDMPサポニン / マメ科 / ソヤサポニン / 大豆 / フォトン / SOD / 微弱発光 |
Research Abstract |
1. これまで真正大豆サポニンとしてDDMP(2,3-di-hydro-2,5-dihydroxy-6-methyl-4H-pyran-4-one)サポニンであるソヤサポニンαg,βg,βa,γgおよびγaの5種類を明らかにした。さらに花豆から新規なDDMPサポニンを発見し、その構造解析を行い、ソヤサポニンαaと命名した。 2. DDMPサポニンが鉄イオンと褐変反応することがわかり、この呈色反応を利用して微細構造を調べた。その結果、DDMPサポニンは種子の発芽部位であるエピコチール(上胚軸)とこれにつながる維管束に極在していることを明らかにすることができた。 3. マメ科におけるDDMPサポニンの分布を調べた結果、ソヤサポニンβgが普遍的に分布していることを明らかにすることができた。さらに未確認のDDMPサポニンを数種類みつけることができ、現在その単離を行っている。そのうち、フジマメからソヤサポニンβgのアグリコンC-28位がアルデヒドになっている新規DDMPサポニンを発見し、ラボラボサポニンと命名した。 4. アピオスの根茎から単離したDDMPサポニンはソヤサポニンβgであることを明らかに、しかも種子同様その発芽部位とそれにつながる維管束に極在していることがわかった。 5. DDMPサポニンのSOD(スーパーオキシドデスムターゼ)様活性を調べた結果、グルタチオンに匹敵する活性がみられ、しかもラボラボサポニンが最も強い活性を示した。6. 過酸化水素、ヒドロオキシラジカル系における微弱発光を調べた結果、DDMPサポニンにも明らかなフォトンを検出することができた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Chigen Tsukamoto: "Genetic improvement of saponin components in soybean" ACS Symposium Series. 546. 372-379 (1993)
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[Publications] Kazuyoshi Okubo: "Soybean saponin and isoflavonoids:Strueture and antiviral activity against HIV in vitro" ACS Symposium Series. 546. 330-339 (1993)
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[Publications] Shigemitu Kudou: "Structural elucidation and physiological properties of genuine soybean saponins" ACS Symposium Series. 546. 340-348 (1993)
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[Publications] Shigemitu Kudou: "Isolation and structural elucidation of DDMP-eoujugated soyasaponius as genuine saponins from soybean seeds" Biosci.Biotech.Biochem.57. 546-550 (1993)
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[Publications] Takemitu Kanazawa: "Anti-athrogenicity of soybean protein" An.New York Aca.Sci.676. 202-214 (1993)
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[Publications] Chigen Tsukamoto: "Genetic and chemical polymorphism of saponins in soybean seed" Phytochem.34. 1351-1356 (1993)
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[Publications] 大久保一良: "FAO豆類の栄養と加工" 建帛社, 295 (1993)