1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05660142
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
加藤 昭夫 山口大学, 農学部, 教授 (00035114)
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Keywords | リゾチーム / 抗菌性 / リゾチームcDNA / 蛋白質工学的機能改変 |
Research Abstract |
遺伝子工学的手法によりリゾチームのC-末端に疎水ペプチドを挿入し、グラム陰性菌に対する抗菌性を有するリゾチームを作成することを目的とした.前年度は疎水ペプチドPhe-Phe-Val-Ala-ProをコードするDNAをリゾチームcDNAのC-末端に挿入し、酵母発現ベクターに組み込み、酵母でこの融合リゾチーム(HLz5)を分泌させることに成功した.得られたHLz5は溶菌活性を残存させ、wildタイプに比べグラム陰性菌(大腸菌)に対して著しく強い抗菌性を示すことが明らかにされた。この強力な抗菌性のメカニズムを調べたところ、HLz5はwildタイプリゾチームと同様に菌体の外膜を破壊するスフェロプラスト効果に加えて、内膜を攻撃することが明らかにされた[J.Biol.Chem.269,5059-5063(1994)]. さらに、疎水ペプチドの鎖長3,5,7残基のものを融合させたリゾチームを作成した.疎水基の長いものは分泌量が少なく、細胞内にとどまるなどの問題があるが、これらの融合リゾチームを作成することにも成功している.現在、これらのグラム陰性菌に対する抗菌性を検討中である.予備的な観察では、5残基の疎水基を融合させたものが最も強い抗菌性を示しており、この観察結果をさらに確認し、そのメカニズムについて検討してゆく予定である.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] ヒッシャムイブラヒム,山田守,松下一信,小林邦彦,加藤昭夫: "Enhanced Bactericidal Action of Lysozyme to E.Coli by Inserting a Hydrophobic Pentapeptide into C-Terminus" J.Biol.Chem.269. 5059-5063 (1994)