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1993 Fiscal Year Annual Research Report

海藻におけるD-アミノ酸の分布と生理活性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 05660238
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

長久 英三  北里大学, 水産学部, 助教授 (50228053)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 菅野 信弘  北里大学, 水産学部, 講師 (40169800)
KeywordsD-アミノ酸 / D-アスパラギン酸 / D-アスパラギン酸オキシダーゼ / 海藻 / ヒジキ
Research Abstract

海藻におけるD-アミノ酸の生理的役割の解明を目的に、褐藻ヒジキについてD-アスパラギン酸(D-Asp)の部位別分布および含量の季節的変動を調査し、さらにヒジキ組織におけるD-Asp代謝関連酵素の検索を行なった。
部位によるD-Aspの分布:ヒジキを付着根、主茎部、葉部および生殖器床(夏期のみ)に分け、それぞれのD-Asp含量を測定したところ、季節によらず付着根に最も多く(300-450nM/g)、次いで主茎部に多く分布した(200-300nM/g)。葉部は最も少なく、付着根の1/2以下であった(100-200nM/g)。また、8月の試料に見られた生殖器床にも付着根と同程度の分布が見られた。
D-Asp含量の季節変動:ヒジキを毎月中旬、定期的にサンプリングし、全藻体のD-Asp含量の変化を測定した。D-Aspは秋から初春にかけて高い値を示し、2月に最高値を示した。その後漸次減少し、7月に最低値となった後、9月頃から増加し初めた。こうした季節的変動はヒジキの発芽、成長期と密接な関係があり、先の部位別分布の結果と合わせ、本アミノ酸がヒジキの初期成長に何らかの役割を果たしていることが推測された。
D-Asp代謝関連酵素の検索:ヒジキが比較的多量のD-Aspを含んでいることや、その含量が季節によって大きく変動することから、組織内での生合成や代謝が予想され、関与する酵素の検索を行なった。その結果、現在までのところ、代謝酵素の1つであるオキシダーゼ活性が微弱ながら検出されたものの、合成にかかわるラセマーゼ、トランスアミナーゼ活性は検出されなかった。
褐藻は蛋白含量が極めて低く、抽出が困難なことが酵素活性を検出できなかった原因とも考えられ、今後この点を克服してD-Aspの生理的役割を代謝機構の面から解明する予定。

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Published: 1995-03-23   Modified: 2016-04-21  

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