1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05660280
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
細山田 健三 宮崎大学, 農学部, 教授 (10040833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊満 幸雄 宮崎大学, 農学部, 助手 (70197979)
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Keywords | 土壌侵食 / 火山灰質土壌 / 降雨 / バイオマス / 不織布 |
Research Abstract |
イ)学内実験圃場における多機能フィルターのシラス斜面への適用 裸地斜面と多機能フィルター斜面との、流亡土量の差が非常に大きく、豪雨のあった1993年では、裸地斜面は414.2ton/ha(7/3〜9/14)種子無しの多機能フィルター斜面は11.21ton/haであり、裸地斜面は種子無し多機能フィルター斜面の約37倍の流亡土量となった。植生を行った多機能フィルター斜面では0.088ton/haとなり、ほとんど流亡土はなかった。1994年では、裸地斜面は105.3ton/ha(2/19〜8/18)種子無しの多機能フィルター斜面は2.26ton/haであり、裸地斜面は種子無し多機能フィルター斜面の約47倍の流亡土量となった。また植生を行った多機能フィルター斜面では流亡土量はなかった。 ロ)現場における多機能フィルターのシラス法面への適用 八重1試験地では、混入した種子の発芽は盛んで、多機能フィルターはほぼ完全に法面を保護していた。 八重2試験地においても、多機能フィルターはほぼ完全に法面を保護していた。比較のために施工したワラ芝工では植生が見られず表土が侵食されていた。また肥料帯付き植生ネットでも植生は不十分であった。 時屋試験地においても、多機能フィルターはほぼ完全に法面を保護していた。降雨による侵食はみられなかった。 1993年の豪雨、1994年の干天にも関わらず、ほぼ完全に法面全体を保護しており、十分耐えうることが出来た。 ハ)バイオマス実験 多機能フィルターを施工したシラス法面の微生物量は時間の経過にともない変動的な値をとっている。裸地法面に比べて多機能フィルターを施工した法面では微生物バイオマス量は大きな値を示している。また、土壌特に法面における土壌では貧栄養の状態であり、堆肥などの有機物の投与がなければ、微生物バイオマスは代謝を繰り返しながら低下していくものと思われる。
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