1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05660289
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Research Institution | IBARAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森泉 昭治 茨城大学, 農学部, 助教授 (80007682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 尚孝 茨城大学, 農学部, 教授 (10007669)
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Keywords | 耕うん / ロータリ / 土壌の反転性 / 土塊分布 |
Research Abstract |
試作2軸アップカットロータリによる耕土の反転性と土塊分布を調査し,これらの項目について市販アップカットロータリとの比較・検討を行った。また,試作ロータリの所要トルク・動力も調査した。 両ロータリによる耕土の平均土塊径は,2軸ロータリの方が市販ロータリより小さい値を示した。これは2軸ロータリの場合,土壌の再耕うん量が市販ロータリより多いことを示唆いるものと推察される。2軸ロータリのレ-キ棒間隔や前・後方ロータリの回転速度が変わっても,耕うん前表層(KCl溶液浸透層)から耕うん後各層への移動割合には,差異が現われなかった。この原因は,前記のごとく当初の予想より土塊が細かくなった点にある。つまり,本試験で使用したレ-キ棒間隔が10〜20mmであるのに対し,耕土の約90%は土壌径8mm以下という結果に表れている。市販ロータリの場合,耕うん前表層から耕うん後下層への移動割合は約12%であり,上層への移動割合(約57%)よりも著しく低い値を示した。これに対し,2軸ロータリでは耕うん後下層への移動割合が28.3〜36.3%と市販ロータリの2〜3倍となった。一方,耕うん後上層への移動割合は,当然2軸ロータリが市販ロータリよりも相当低い値である。したがって,本試験でみる限り,2軸ロータリの方が市販ロータリより耕土の反転性能がよいと判断される。 作業時の前方ロータリの所要動力は2.9〜3.6psであった。また,後方ロータリの所要動力は3.8〜8.7psであり,前方ロータリに比べ大きな値となった。比トルクは0.025〜0.039kg・m/cm^2となり,一般のダウンカットロータリより大きくなる傾向が認められた。
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