1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05660296
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
田中 俊一郎 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80041664)
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Keywords | 非破壊評価法 / 内部品質 / 熟度 / 空洞 / 横波超音波 / 打撃超音波 / スイカ / ジャガイモ |
Research Abstract |
1.研究目的 この研究は,打撃超音波と横波超音波によって青果物の熟度評価法および空洞果検出法の基礎研究を行い,青果物の内部品質を非破壊評価する方法の基礎を確立しようとするものである。 2.研究計画 1)実験装置は,打撃力を与えるソレノイドハンマと電源,帯域フィルタを持つ打撃超音波測定器,横波超音波受信子,オシロスコープおよび試料保持台で構成する。2)実験は,スイカについては横波超音波実験および打撃超音波実験を行う。3)ジャガイモについては,打撃超音波実験を行う。この場合,人工的に加工したジャガイモの空洞果の検出を試みる。4)スイカについては,得られた両時間軸波形に対し,専門の品質鑑定人による評価およびBx糖度による評価を含む破壊評価の比較して,内部品質評価法の基礎を確立する。 3.研究成果 1)スイカについては前年度と同様,横波超音波実験実験の時間軸波形から最大電圧値が空洞果ほど低くなることが再確認された。また,打撃超音波実験による時間軸波形の最初のピーク値までの時間は,未熟果ほど立ち上がり時間が短く,過熟果ほど立ち上がり時間が長くなるという相関関係が見られた。これらのことから,スイカの空洞と塾度の評価が可能になってきた。2)ジャガイモについては,打撃超音波実験による時間軸波形の,0から1msまでにおける空洞果の最大電圧値は正常果に比べて小さくなり,空洞果の検出が可能になった。 4.展望 本法によって,スイカの空洞と熟度の評価を実用化できる可能性が非常に高くなってきた。また,ジャガイモについても,本法による空洞果検出法が実用レベルで可能になる見通しを得た。今後,試験機を試作して実用化研究を行うことがまたれる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 田中 俊一郎 他: "横波超音波による2,3の青果物の内部品質非破壊判定法" 農業施設学会大会講演要旨集(平成5年度). 19-20 (1993)
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[Publications] S.Tanaka et al: "Nondestructive Internal Deffect Detection of Agriculture Products Using Secondary Ultrasonic Wave" DEVELOPMENTS IN FOOD ENGINEERING. 957-959 (1994)
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[Publications] 田中 俊一郎: "横波超音波を用いた農産物の非破壊内部品質評価法" 超音波 TECHNO. 7巻5号(5月号掲載予定). (1995)