1993 Fiscal Year Annual Research Report
鶏のサルモネラ感染におけるオリゴ糖の役割に関する研究
Project/Area Number |
05660370
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
深田 恒夫 大阪府立大学, 農学部, 助手 (80081595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水本 直恵 大阪女子学園短期大学, 食物学科, 助手 (90215947)
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Keywords | サルモネラ / イヌロオリゴ糖 / フラクトオリゴ糖 / 鶏 |
Research Abstract |
鶏肉のサルモネラ汚染を防ぐ目的で、オリゴ糖がサルモネラを抑制するか否かの実験を行い、次のような結果が得られた。 イヌロオリゴ糖を餌に0.5%添加短期間投与群において、その後にサルモネラを投与した場合、盲腸内容中のサルモネラの定着は抑制されなかったが、1%添加短期間投与群では一時的にサルモネラ定着の抑制が見られた。また、0.5%添加長期間投与群も一時的にサルモネラ定着の抑制が見られた。また、フラクトオリゴ糖を用いた場合もイヌロオリゴ糖投与の場合と同じように一時的なサルモネラ定着抑制が見られている。しかし、これらのオリゴ糖では、長期間のサルモネラ定着抑制は見られなかった。オリゴ糖を与えられた鶏の盲腸内容では、Bifido-bacteriumは非投与群との間に差がみられなかったが、Bacteroidesはオリゴ糖投与群において減少した。 イヌロオリゴ糖およびフラクトオリゴ糖の2種類のオリゴ糖で実験を遂行しているが、今後は、長期間強くサルモネラ定着抑制能を持つオリゴ糖を探索する。また、オリゴ糖および乳糖でサルモネラ定着抑制能の相加あるいは相乗効果を検討する。そして、サルモネラ定着抑制能のメカニズムを調べるために強いサルモネラ定着抑制が見られた場合、盲腸内容のpH,酸化還元電位および揮発性脂肪酸の変動を検討する。
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