1993 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内小器官内部構造の形態学的マーカー酵素・蛋白質の免疫電顕的研究
Project/Area Number |
05670005
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
臼田 信光 信州大学, 医学部・解剖1, 助教授 (30135123)
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Keywords | 細胞内小器官 / マーカー酵素 / 免疫電顕 / ペルオキシゾーム / ミトコンドリア / 核 |
Research Abstract |
細胞内小器官の内部構造を形態と蛋白質分子の両面から電子顕微鏡学的に研究して、各内部構造の形態学的マーカー酵素・蛋白質を明らかにすることを目標としている。平成5年度に新たに得られた知見は、下記の4点である。 1)哺乳類の肝臓ペルオキシゾーム中の核様体に共通して存在すると考えられてきたurate oxidaseが、広く脊椎動物の肝臓ペルオキシゾームに存在して核様体の形態学的なマーカーに成る可能性が示された。 2)ラットの肝臓、心臓のミトコンドリアとくにクリスタには様々な脂肪酸酸化系酵素が局在することが示された。脂肪酸酸化系酵素がクリスタの形態学的なマーカーに成る可能性が示された。 3)カエルの肝臓、腎臓のミトコンドリアにはallantoinaseが局在することが示された。allantoinaseがミトコンドリアの新たな形態学的なマーカーに成る可能性が示された。 4)カルシウム結合蛋白質は細胞質と核質にびまん性に局在すると考えられてきたが、一部のものが核のみに局在することが示されて、核の形態学的なマーカーに成る可能性が示された。 これら4点を論文および学会発表予定である。研究はおおむね計画どおりに進展している。しかし、新たな酵素の精製に予想外の時間がかかっている。作成した抗体に予想しなかった非特異反応がある。この二点の問題がある。
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[Publications] Nobuteru Usuda,et al.: "Uric acid degrading enzymes,urate oxidase and allantoinase are associated with different subcellular organelles in frog liver and kidney. (印刷中)" J Cell Sience. 9 (1994)