1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05670023
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
安澄 文興 琉球大学, 医学部, 教授 (10009665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
シェレスタ ダルマ・ラジ 琉球大学, 医学部, 助手 (10253965)
栗原 一茂 琉球大学, 医学部, 助教授 (80117415)
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Keywords | 精子発生 / 細胞膜 / 細胞質橋 / 細胞化学 / 横紋線維 |
Research Abstract |
本年度の研究計画の中心となっていた細胞質橋複合体に対するモノクロナール抗体の調整については、特異性をもつものは未だ得られていないが、次年度以降に継続して行く。 実験材料として用いているカワニナは明瞭な橋複合体を持つため抗体調整を試みているが、カワニナの精巣は消化管である中腸腺との分離がなされず両者が混在するため、分離段階で中腸腺に含まれる消化液などによる修飾を受けるのではないかと考えている。この点については、材料の変更や水解酵素の阻害剤を添加した分離を試みている。 本年度に得られた有意義な結果として、細胞質橋への中間細糸(10nm)の関与を免疫学的に追求した。中間細糸はケラチン、ビメンチン、デスミンについて検索したが、いづれも存在しないことが判明した。このことは細胞質橋が謂ゆる接着斑とは著しく異なる構造であることが証明された。 凍結レプリカで得られた電顕像をデンシトフォトメーターで解析した結果、造精細胞体と細胞質橋のぞれぞれの細胞膜踈水基表面像に有意の差があり、細胞質橋の細胞膜におけるコレステロールの欠如と、構成脂質の脂肪酸が飽和型であることが一部証明できたと考えている。
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