1993 Fiscal Year Annual Research Report
血行力学的刺激による内皮細胞の形態と機能の変化、その発現機構に関する研究
Project/Area Number |
05670191
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
吉田 洋二 山梨医科大学, 医学部, 教授 (10008237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山根 徹 山梨医科大学, 医学部, 助手 (60220430)
三俣 昌子 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (40064589)
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Keywords | 血管内皮細胞 / ずり応力 / 細胞間接合 / tight junction / adherens junction / 酸性ムコ多糖 / glycocalyx / 細胞増殖 |
Research Abstract |
1.in vivo ex vivoにおける研究。(1)局所血行動態の解析。 健常ウサギと腹大動脈を狭窄したウサギの大動脈を加圧潅流固定し、脱水・透徹後、microsphereを浮遊したWintergreen液を潅流。超高速度カメラでmicrosphereの動きを解析し、局所内皮細胞に加わるずり応力の大きさを求めた。また、それぞれの動物に脂肪食を与え、脂質沈着部位に加わるずり応力の大きさを検討した。健常動物の腕頭動脈分岐部では、脂質沈着は分流部腰部に強く見られ、分流部尖端には見られなかった。それぞれの部位のずり応力は約30、230dyn/cm^2であって、脂質沈着は低ずり応力領域に一致して生じた。狭窄大動脈の脂質沈着は狭窄の前後に見られ、それぞれの部位のずり応力は、前者では約400、後者は-50dyn/cm^2程度であった。従ってこの場合の脂質沈着は、低ずり応力領域のみならず異常に高い高ずり応力領域にも生じていた。(2)内皮細胞超微像、凍結割断レプリカ法による観察。 高ずり応力領域の内皮細胞の細胞間接合部には、細胞膜内粒子の連続性配列(ridge)の発達したzonular tight junction(TJ)が高頻度に見られ、低ずり応力領域には不連続性ridgeからなるmacular TJが多かった。2.in vitroにおける研究。 ブタ大動脈内皮細胞を培養し、flow chamber内に置き培養液を循環させ、定常流性ずり応力を内皮細胞に与えた。内皮細胞間にはTJ関連蛋白ZO-1、adherens junction関連蛋白α-cateninが、ずり応力依存性にまた作用時間依存性に発現した。凍結割断法でridgeも確認された。30dyn/cm^2のずり応力を24時間受けた細胞はコンドロイチン硫酸を培養液中にヘパラン硫酸を、細胞表面と可溶細胞分画中に多量に分泌した。またそのDNA合成は低下した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Tomoyuki Arisaka: "Effects of shear stress on glycosaminoglycan synthesis in vascular endothelial cells" Ann.NY Acad Sci. (in press).
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[Publications] 三俣 昌子: "血行力学的因子に対する内皮細胞の反応" 動脈硬化. 21. 473-477 (1993)
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[Publications] Masako Mitsumata: "Fluid shear stress stimulates platelet-derived growth factor expression in endothelialcells" Am.J.Physiol.265. H3-H8 (1993)
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[Publications] Yoji Yoshida: "Hemodynamic Force-Induced Difference of Interendothelial Junctional Complexes" Ann.NY Acad Sci. (in press).
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[Publications] 三俣 昌子: "動脈硬化研究の進歩" 動脈硬化セミナー(編) (印刷中),