1994 Fiscal Year Annual Research Report
補体受容体2を介するシグナル伝達におけるチロシンキナーゼの役割
Project/Area Number |
05670310
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Research Institution | Tokyo Medical College |
Principal Investigator |
水口 純一郎 東京医科大学, 医学部, 教授 (20150188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢那瀬 紀子 東京医科大学, 医学部, 助手 (10210303)
浅倉 英樹 東京医科大学, 医学部, 講師 (80142462)
高田 栄子 東京医科大学, 医学部, 講師 (50110903)
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Keywords | CD21 / B細胞 / リン酸化 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
CD21(CR2:補体受容体2)はCD19、CD81分子と会合し、B細胞抗原受容体の補助受容体として機能している。また、補体受容体,EBウィルスの受容体としても作用している。ヒトB細胞あるいはBリンフォーマ細胞を抗-CD21抗体で刺激するとイノシトールリン脂質代謝の亢進、チロシンリン酸化が誘導されることを報告してきた。今回の実験では、CD21と結合しているキナーゼおよびリン酸化される基質を明らかにすることを目的とした。Raji,Daudiリンフォーマ細胞をジギトニンで可溶化し、抗-CD21抗体で免疫沈降し、in vitroでリン酸化反応を行い、オートラジオグラフィー法を行うことにより、CD-21複合体中には1ynを含む複数の分子(p85,p92)が存在していることが明らかとなった。しかし、可溶化剤としてNP-40を用いるとp85,p95はCD21沈降物中には認められなかった。フォスフアミノ酸分析によりp85はセリン、スレオニン残基でリン酸化されていることが示された。すなわち、CD21複合体にはチロシンキナーゼと共に未知のセリン、スレオニンタイプのキナーゼが存在していることを示唆している。ヒト末梢血リンパ球、へん桃リンパ球を同様にジギトニンで可溶化し、抗-CD21抗体で免疫沈降すると、p85,p95がCD21と共沈されてきた。へん桃リンパ球をEBウィルスで刺激するとCD21に結合しているp85リン酸化の亢進が認めれ、EB感染におけるp85分子の重要性が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 水口 純一郎 他4名: "Association of CD21 with Src Fanily Tyrosine Kirase" Lymphikine and Cytokine Research. 12. 368- (1993)
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[Publications] 水口 純一郎 他4名: "Participatior of tyrosine kinase in cappuy,interralcyation and antiger presentution thsoujh membrare inmursglobulin in BAL17 B lyruphoma cells." FEBS Lett. 323. 171-174 (1993)
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[Publications] 水口 純一郎 他3名: "IgE-specific unresponsiueness in mice induced by OVA coupled with murine red bicod ceiis." Int Arch Aiiergy Immonol. 104. 405-408 (1994)